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あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『プシケの結婚』エドワード・バーン=ジョーンズ:EDWARD BURNE-JONES

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エドワード・バーン=ジョーンズ(Edward Burne-Jones:1833~1898)の1895年作品の『プシケの結婚』(数ある好きな作品の中から追々)。この『プシケの結婚』はローマ・ギリシャ神話からのもの(他の作品もある)で、私はこのお話がとても好き。美しいプシケ(プシュケ)は三人姉妹の末娘。美の女神であるアフロディーテ(ギリシャ神話では。ローマ神話ではヴィーナス)の息子クピト(キューピットともエロスとも呼ばれる)、プシケの姉たちも絡んでのロマンティックかつ少し残酷ながらも美しい物語。

ある日、美の神アフロディーテは人々がプシケの美しさをあまりに讃えることに嫉妬し、プシケが醜い豚飼いに恋をするようにと息子のクピトに命じる(愛の神であるクピトは彼の矢で人を射ると、自由に人に恋をさせることができた)。ところが、命令を受けてプシケに近づいたクピトは、眠っているプシケのあまりの美しさに驚き魅せられてしまい、思わず自らの胸を矢で傷つけてしまう(素敵~♪)。こうしてプシケに恋をしたクピトは、自分の姿を決して見ないこと、暗闇の中でしか会わないことを条件に彼女と結婚し、宮殿に匿う(神と人間が結婚した場合、神は自分の姿を見られると、それを見た人間はタダゴトでは済まない故)こととなる。

ところが、ここでプシケの姉たちの悪仕掛け。幸福なプシケの結婚生活に嫉妬した姉たちが「クピトはもしやすると、とても恐ろしい怪物なのではないかしら」と告げる。その言葉に疑念を持ってしまったプシケは、夫クピトの真の姿を見たい衝動を抑えられなくなり、ある夜、夫が眠っている時に蝋燭の灯を点し、ついに夫の姿を見てしまう。するとどうでしょう!!その夫クピトは今までに見たこともないような美しい青年なのだった。プシケは夫の言葉を信じず、彼の姿を見てしまったことを後悔する。心を傷つけられたクピトは”信頼のない所に愛は存在しない”という言葉を残し彼女の元から姿を消してしまう。どうしてもクピトの許しを請いたいプシケは自ら美の神アフロディーテの許へ赴き許しを請うが、アフロディーテは苛酷な試練をプシケに課す。しかし、プシケは見事に耐え抜き、晴れてアフロディーテからもクピトの妻として認められ、夫との結婚生活を取り戻し、さらに神々の一員として迎えられる。という、何とも美しくも健気な乙女の姿に感涙してしまうお話。

私の場合、もうラファエル前派(大きな範囲での)は格別大好きなものなので、好きな作品群は膨大な数になる。題材となるものも神話やロマン派の詩人たちの作品も多いのも要因のひとつだと思う。一時期神話ばかり読んでいた時期があったけれど、最近は忘れてしまっていることも多い。なので、こうして好きな世界を綴ると思い出せたり、再発見できたりしてかなり楽しい。
by claranomori | 2007-05-15 23:11 | 19世紀★憂愁のロマンと美