あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『美しい日本の私』 著:川端康成 に学ぶ ★ お金よりも守るべきものがある。TPPも日中韓FTAも反対です!

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★川端康成(1899年:明治32年6月14日~1972年:昭和47年4月16日)の『美しい日本の私』 という講談社新書から引用させて頂きながら日本を憂う日々です。この川端康成の『美しい日本の私』は1969年に刊行されたもので、前年1968年にノーベル文学賞を受賞された折の講演文です。なのでそんなに長い文ではないのですが素晴らしいのです。日本の美を作品の中で描き続けて来られた文豪の晩年は、1970年の三島由紀夫の死とも呼応するかのようで感慨深いものがあります。

一輪の花は百輪の花よりも花やかさを思はせるのです。開き切った花を活けてはならぬと、利休も教えてゐますが、今日の日本の茶でも、茶室の床にはただ一輪の花、しかもつぼみを活けることが多いのであります。冬ですと、冬の季節の花、たとえば「白玉(しらたま)」とか「侘助(わびすけ)」とか名づけられた椿、椿の種類のうちでも花の小さい椿、その白をえらび、ただ一つのつぼみを生けます。色のない白は最も清らかであるとともに、最も多くの色を持ってゐます。

引用: 川端康成 『美しい日本の私』 より

川端康成は、この九年間座り続けながら思考沈黙の果てに悟りの境地に達したとされる、達磨大使の道歌を例えに無念無想の境に入り、「我」をなくして「無」になる修行に触れています。この「無」は西洋風の虚無ではなく、寧ろその逆の、万有が自在に通う空、無涯無辺、無尽蔵の心の宇宙なのだと。思索の主はあくまでも自己、さとりは自分ひとりの力で開かねばならなず、論理よりも直観です、とも。

問へば言ふ間はねば言はぬ達磨どの
心の内になにかあるべき
一休

もうひとつ一休の道歌を例えに道元や、日本の花道や庭園の「枯山水」に触れています。「山水」といふ言葉には、山と水、つまり自然の景色、山水画、つまり風景画、庭園などの意味から、「ものさびたさま」とか「さびしく、みすぼらしいこと」とかの意味まであり、茶道が尊ぶ「わび・さび」は勿論、寧ろ心の豊かさを蔵してのことであり、却って無辺の広さと無限の優麗とを宿しているのだ、と述べています。

心とはいかなるものを言ふならん
墨絵に書きし松風の音
一休

そして、最初に引用させて頂いた『美しい日本の私』 での川端康成の言葉。私はとても好きです。この「色のない白は最も清らかであるとともに、最も多くの色を持ってゐます」とは何とも日本人的美意識でしょう!けれど、今の日本はこの美学からかけ離れ、きっといつの日にかこのような日本は失われてゆくのではないだろうか、と懸念を抱く今日この頃なのです。以前に岡倉天心の 『茶の本』と日本の美を考えていた折からさらに、この憂国の念は深まるばかりです。進歩と変化は必要だと想うのですが、戦後アメリカによる日本解体の威力はやはり大成功であったのだ。アメリカン・ドリーム、ましてや北朝鮮の地上の楽園などは嘘だったのに、何かを信じながら戦後焼け野原になった日本を、ここまで立て直してくださった先輩方に敬意を表する気持ちと重なり合う複雑な想いが募ります。

●追記●
「美しい日本」と安倍首相がおっしゃる。先の衆議院選挙での自民党のポスターはどう書いていたのか?「ウソつかない」「TPP断固反対」「ブレない」「日本を耕す」と。でも先日TPP参加表明されました。よく分からない会見のまま突き進むことに懸念。川端康成の云う「美しい日本」とは「かつての日本」、「かつてあった日本」なのではないでしょうか。「TPPの交渉参加に反対!」「比例代表は自民党へ」と云いながら、まるでペテンのようなTPP交渉参加、そして日中韓FTAの交渉も今月26日から開始されると報道。日本は世界に開かれているではないですか。私は決して反米ではないのですが強国アメリカに追従の道は、もうそろそろ軌道修正する時ではないのだろうか、と想うのです。自国を守ることすら出来ない日本、伝統や文化を守ることが出来ない今の日本を、先人たちはどう想われるでしょう。あゝ、憂国の日々☆

b0106921_1264344.jpgb0106921_1262022.jpg嘘ばっかり!TPPも日中韓FTAも反対です。もっと説明と議論を!・・・でも邁進の道のようですね。日本が再び経済バブル?希望の光だとか。違う気がします。「美しい日本」っていったい何?



(雑感と補足)
・・・ふむ、何?とか何故?ばかりの日々です。誤解無きように付け加えると、TPPやFTAのメリットもあるでしょう。現時点での与党が自民党なのも仕方ないと想いますが、こんなにTPP反対と選挙争点にしていたのに?と、疑問を感じてならないのです。私はずっと遺伝子組み換え食品や医療などの点が気がかりで賛成とは云えないのですが、多くの国民はよく分からないのだと想います。でも、今さらアメリカに対して撤回します、とは云えないでしょう。そういう主従関係が真の同盟国と云えるのだろうか?と。アメリカ国内でも日本が参加することに反対している人々もいると報道にありました。後は外交力。NOと云うべき時にNOと果して主張出来るかどうか。そんな大それた度胸があれば、日本はここまで衰退(精神的に)していないだろうに。経済は大国、精神は脆弱化。日本人まだまだ捨てたもんじゃない!とも想いながら。私如きでもこんな気分なのだから、さぞや日本はかなり危機なのだと想えてなりません。政治や経済のことは難しく口籠る事も多いのですが、変だよね?何だか不安?という想いや疑問を投げかけることは結構愉しいです。自分にも帰って来ることなので!人生は修行なり☆
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by Claranomori | 2013-03-20 23:57 | 愛の花束・日本の抒情