あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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大正文化の夕映え 『日本児童文庫』 文:澁澤龍彦

★記憶という装置はいったいどんな具合にできているのだろう・・・と想う日々なのですが、「児童文庫」なる偉大な発刊により、何世代にも渡り今日も各社から様々なかたちで児童文学にふれることができることを嬉しく想います。先日からそんなことを考えていてふと蘇ったのが澁澤龍彦氏の言葉の断片でした。10代後半から10年強、かなり、どっぷり澁澤龍彦作品を愛読し耽溺していたように想えます。美麗な装丁は読み辛いので最近は文庫も好きです。膨大な作品のどの御本のどの頁に「児童文庫」のことが書かれていたのか?思い出せそうで思い出せないというのは何とも歯痒いものですがようやく再会できました。映画や音楽、絵画などの鑑賞、また読書(拾い読み含む)の感想とは云えないものでも覚え書きとして、このカテゴリーに軽くメモしてゆこうと想います。最近、度忘れが著しいもので。私は今もノートに鉛筆でメモする癖が止められないのですが、それもめちゃくちゃな曖昧さ故、余計に気になって再会を気長に待つという事も多いです。そんな訳で、以下、一部をキーボードにてメモ書きしておきます。

いわゆる大正リベラリズムの名で呼ばれる大正時代は、童話や童謡の空前の流行を見た時代である。それが一段落して、昭和の時代にはいるとともに、やがて講談社ジャーナリズムに支配された児童文学の大衆化の波が滔々と押し寄せてくる。昭和とともに発足したアルスの「日本児童文庫」は、いわばこの谷間に咲いた、大正時代の童話・童謡の黄金時代の最後の花、最後の総決算であろう。なつかしい大正文化の夕映えのようなものだと思えばよいかもしれない。

澁澤龍彦 『魔法のランプ』 推薦文六篇 
大正文化の夕映え (『日本児童文庫』)
より
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※『日本児童文庫』は昭和3年4月5日から昭和5年11月11日までに全76巻発刊されたそうです。西暦だと1928年から1930年となります。大正の終わりが1926年なので、まだ大正ロマンの芳香を感じることができた時代だったのだと夢を馳せます。前述の山本有三氏が編纂した『日本少国民文庫』は昭和10年から12年の新潮社よりの刊行なので、その約7年程前です。その時代時代で変容するのは書物に限ったことではないけれど、やはりロマン香る時代の作品は心がほっこりするようです。
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by claranomori | 2011-07-27 10:51 | 想い・鑑賞・読書メモ