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あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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悲痛を伴う詩的追想★クリスティン・ハーシュKRISTIN HERSH(スローイング・ミュージズTHROWING MUSES)♪

悲痛を伴う詩的追想★クリスティン・ハーシュKRISTIN HERSH(スローイング・ミュージズTHROWING MUSES)♪_b0106921_9165476.jpg
★80年代半ば、スローイング・ミュージズというバンドをお気に入りの英国レーベル「4AD」より知った。私は「4AD」のアーティストの多くと相性が良いまま20年以上の時を過ごしている。その「4AD」がアメリカ・ボストン出身のアーティストと契約した最初のバンド。姉妹が存在すること、不思議なリズムとフォーク・ロックな感覚が気に入り継続し今に至る。姉のクリスティン・ハーシュの1stソロ・アルバムが1994年に発売された。先ず、興味深かったのはプロデューサーがレニー・ケイだったこと!あのパティ・スミス・グループのである。妹のタニア・ドネリーも別のプロジェクトで活動し始める。お互いの表現したい世界があるだろう。また、どちらもヴォーカリストながら、スローイング・ミュージズではメインはクリスティンの方に重きを置かれていた。お二人にしか分からない確執のようなものもあったのではないだろうか。まだお若い女性アーティストが世界的にデビューを果たした。このクリスティン・ハーシュのソロ・アルバムを聴いた(VELVETオープンの年)。久しぶりに聴き返してしまった。これだから困るのだ...私の心のバランスが時に崩れるタイミングと調和してしまったようだ、溢れる涙はそのままに。クリスティンはこのアルバムを作る前に色々な事情から精神不安定となってしまったという。それでも、この作品の中で歌われる曲には今では母親となった一人の女性でもあるクリスティンの言葉が胸に突き刺さる。詩的な世界ながら悲痛さを伴うもの。けれど、こうした表現者に出会えたことを嬉しく思える私。それは”崇高さ”を思わせてくださるから。苦痛を伴うポエム。時に少女のように、時にパンクロックのように、ストリングスの美しいサウンドは優しく響き、紡がれる言葉と声はクリスティンの繊細な心模様。

海原に揺られ、海水を飲み干し
そんな私の上を
ありとあらゆる鳥が飛び交う......
憂鬱あり詩心あり
楽しい時間あり......
争いを避けたくてボクサーに嫁ぎ
お酒を止めたくて造り酒屋に嫁ぎ......
どちらにも踊らされてばかり......
ようやく全て丸く収まった

「ヒップス&メイカーズ」 対訳:染谷和美

※女性ヴォーカル好きはやめられないので、今後は此方で掲載した記事と「女性ボーカル専門店LilithFairyVelvet」あるいは「リリスの館」を連携してゆこうと思います。嘗てプログレ・ファンのお姉様が仰った。「プログレばかり聴いていると疲れるから時々シンプルな女性ボーカルが聴きたくなる」と。なるほど...と思ったものだ。私はというと逆とも云える。女性ヴォーカルばかり聴いていると泣いてしまうことが多く埒が明かないので、時々男性ヴォーカルやあるいはヴォーカルの無い音楽を聴く。疲れると云っても何かしらの糧になっているのだけれど。そもそも、『BRIGITTE』は女性ヴォーカルを愛好する会でもある。先日、在庫の整理を少ししていて眩暈がした。立ち眩みと同時に途轍もない量を抱えていることに。何からすれば良いのか...特に大好きなことから。そして、さらに好きな世界をもっと好きになりたい!とこうして聴いていると強く思う。VELVETと重複もするのですが、こちらも頑張って登録してゆきますので、メンバー登録してくださいね♪
by claranomori | 2009-06-29 10:24 | 私的少女音楽★愛しき歌姫