あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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音楽映画はやはり好きで、また姉妹ものであるこの『ジョージア』は忘れられない映画のひとつ。カントリー・シンガーとして成功し家族もある優秀な姉ジョージア(メア・ウィニンガム)と、そのまるで正反対のような妹セイディ(ジェニファー・ジェイソン・リー)。姉のように澄んだ声で上手には歌えない、姉に対する憧憬と尊敬の気持ちと同時に抱く心の叫び。姉は、アルコールやドラッグに浸りパンクファッションに身を包み安酒場で歌う妹が気がかりでもあり、厄介でもある。そんな姉妹の心の葛藤を、奏でる音楽や歌う曲、流れる曲たちと見事に融合して心の襞を描き出す。1995年製作の作品なので、このセイディ役のジェニファー・ジェイソン・リーは30歳を過ぎている。でも私にはまるで堕天使のような少女に映った。彼女の黒く縁取ったメイクや華奢な身体で上手くないけれど心から歌っている。1995年のアメリカというとシアトル勢が凄くて、ファッション界にまで”グランジ”が押し寄せていた頃。そんな同時代を生きている私はジョージアよりもセイディに共鳴できるしセイディが好き!私と似ている訳ではないけれど、音楽が人生と共にあり、そこに生を見出し生きている人々がいる。”そんなことじゃ”と想われる人々もいるだろう。古い映画もヨーロッパ映画も観る。嘗ての世代の人たちが抱いていた”アメリカン・ドリーム”のような幻想。原体験していない者なので生意気ながら敢えて”幻想”と言わせていただく。ヒッピーやフラワー・ブームな映像が多く残されている。それらを観て感動することもある。でも幻想だったと...。
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この映画の中で、ルー・リードの曲が使われていてそれがさらに説得力を持ち伝わるのかもしれない。私はデヴィッド・ボウイが大好き。ボウイは60年代のヒッピーたちの幻想に疑問を持ちながら違った形で表現していた。60年代末にヴェルヴェット・アンダーグラウンドはアンディ・ウォーホルの後押しでニコをヴォーカルに歴史的なデビューを果たす。けれど、当時のアメリカはドアーズであったのだと想う。メインストリームは!ボウイは英国人ながら当時からヴェルヴェッツの大ファンでニューヨークで彼らのライヴを観ている。そして、ルー・リードを英国に紹介したのもボウイ。映画の内容から離れているようだけれど、この映画はメインストリームと落ちこぼれの合わせ鏡のような世界を姉妹の心の葛藤として描き出しているように想う。ジェニファー・ジェイソン・リーがヴァン・モリソンの曲を歌う場面がある。彼女は演技派女優だけれど歌手ではない。でも、女優でもあり歌手でもあるメア・ウィニンガムの清楚な歌声よりも私には響くものだった。歌だけではなく、演奏でも下手でも心に届くものがある私はそう想う。下手なものを認めないお方もおられるのでこの映画の感動の具合は好きな音楽や生き方、其々の感性によって違うものだとも想う。バックバンドのボビー・メロンの中にはL.A.のパンク・バンドであったXのギタリスト、ジョン・ドゥーもいる。痛いほどにヒリヒリする映画。また、ジェニファー・ジェイソン・リーは主役でも脇役でも好きな女優さま。ルー・リードの70年代は低迷期だった。今ではルー・リードの、ヴェルヴェッツの子供たちが増殖するばかり。私はそんなアメリカは心に響くものを感じる...上手く語れないけれど、アウトロー好きなところがあるらしい。
    
   ジョージア/GEORGIA
1995年・アメリカ/フランス合作映画
監督:ウール・グロスバード 脚本:バーバラ・ターナー 出演:ジェニファー・ジェイソン・リー、メア・ウィニンガム、マックス・パーリック、テッド・レヴィン、ジョン・ドゥー、ジョン・C・ライリー
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by claranomori | 2008-10-13 21:41 | 銀幕の少女たち・少女映画
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『タイムズ・スクエア』(1980年・アメリカ映画)を劇場で観た。1981年公開だったということから懐かしい思春期の頃を思い出す。既に洋楽に興味を抱き始めていた私。あまり音楽の趣味の合うクラスメイトはいなかったけれど、ポール・マッカートニーの大ファンの女の子と一度だけ同じクラスになった。私はジョン・レノンが好きだったので共通した会話が少しできて仲良くなった。多分、当時ポールはウィングスで活動していたのだと想う。私はデヴィッド・ボウイ様の存在を知り、それはそれは急速な勢いで音楽に恋していたのかも。馬鹿じゃないの...と想われるかもしれないけれど、私は現実の男子に興味を抱くことが出来ずにいた(男嫌い?と友人に言われたこともある。相方にもそう想われていたらしい)。でも、ボーイフレンドとして挨拶したりジョークを言ったりはしていた。この映画の主役の少女ニッキー(ロビン・ジョンソン)とパメラ(トリニ・アルヴァラード)は15歳位。ニッキーは音楽大好きな少年っぽい少女でミック・ジャガーに似ている。もう一人の少女パメラは政治家の父を持つ(母親はいない)娘ながら心は孤独でいた。そんな境遇の違う二人が精神病院で同室になることから友情が芽生えてゆく。

以前綴った『ガールズ』や『フォクシー・レディ』を観た頃。これらの思春期の少女たちの映画に、同世代的なシンパシーを抱いていたのかもしれない。そして、「ボウイ館」で最近お話させて頂いている中で、ストーンズとボウイの事等を考えていたらまざまざと蘇る事柄や風景たちで頭がいっぱい。想うままに。この頃、まだ『ジギー・スターダスト』のLPを聴くことは出来ず、音楽雑誌でちょっとした知識だけが増えてゆくなか、何かもどかしさを感じながら、でも夢をみていたような頃。ルー・リードの曲が聴きたくても廃盤だった。この『タイムズ・スクエア』で初めて聴いたのだ!!『ワイルドサイドを歩け』☆ボウイがプロデュースしたアルバムでバックヴォーカルでもお声が聴ける。あとロキシー・ミュージックの『セイム・オールド・シーン』は暫く耳に残っていたくらい印象的だった。後にプリテンダーズやキュアー、XTC、パティ・スミスやラモーンズ、ゲイリー・ニューマンまで流れていたと知る。
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何かと問題を起こしては精神病院に送られるニッキーは次はもう少年院という状態だった。お金持ちだけれど完璧主義者の父の下で、繊細な心を病んでいたパメラの気持ちは父には理解できず、娘は病気だとしか思えないのだった。そんなふたりの少女。ニッキーはパメラを誘拐して病室から脱走する。そこからはふたりのスリルと冒険がテンポ良く続く。もう一人の主役のようなディスクジョッキーのジョニー(あの『ロッキー・ホラー・ショー』のティム・カリー!)が彼女たちを応援してくれる。ニッキーは自作の曲を歌い、パンク・ファッションに身を包み、テレビを壊しながら歩く。気弱で優しいパメラも気恥ずかしさと楽しさの同居するなか衣装に身を包む。ふたりの絆は強くなってゆき”スリーズ・シスターズ(がらくた姉妹)”と名乗り、タイムズ・スクエアを夢見る。今を、瞬間を生きるようなエネルギーに溢れたニッキーに、パメラは少しずつズレを感じ始める。

前述のクラスメイトの少女が私に言ってくれた言葉を想い出し涙する。”ずっと親友でいてほしい”と。私は多分”うん”とか言っただろうけれど、その時のその言葉の重さを実感することはできなかったのだと想う。翌年クラスは変り進学校も違った。その後、私はというと図書館で閉館まで時間を過ごし、帰宅後の音楽を聴く時間のことで頭がいっぱいの日々。私はこうして、愚かにも大切な言葉を裏切ったように今想う。甘酸っぱい思い出。ニッキーがパメラに”私達の相手は音楽。ボーイフレンドなんかいらない。”と言う。女の子同士の友情の芽生えと深まり、そして時間と共にそれぞれの道へと進んでゆく...お別れしたくなくてもそういう年頃なのだろう☆

私は少女パメラ(トリニ・アルヴァラード)の笑顔が大好き!『ステラ』でのベット・ミドラーの娘役も好き。最初に観た時からどうもパメラに感情移入してはニッキーに憧れていた気もする。今綴っているとまた、連想ゲーム癖で1つ.2つと想い出の映画が浮かぶ♪

タイムズ・スクエア/TIMES SQUARE
     1980年・アメリカ映画
監督:アラン・モイル 脚本:ジェイコブ・ブラックマン 撮影:ジェームズ・A・コントナー 出演:トリニ・アルヴァラード、ロビン・ジョンソン、ティム・カリー、ピーター・コフィールド、エリザベス・ペーニャ、ハーバート・バーゴフ
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by claranomori | 2008-04-17 01:29 | 銀幕の少女たち・少女映画