『深夜の告白』は1944年のハリウッド映画で、日本公開は1953年。フィルム・ノワール映画、また保険金殺人のサスペンス映画の先駆的作品だそうです。原作は『郵便配達は二度ベルを鳴らす』や『ミルドレッド・ピアース』のジェームズ・ケインで、ビリー・ワイルダーと作家のレイモンド・チャンドラーが共同脚本。
1944年・アメリカ映画
監督:ビリー・ワイルダー
原作:ジェームズ・M・ケイン
脚本:ビリー・ワイルダー / レイモンド・チャンドラー
撮影:ジョン・サイツ 音楽:ミクロス・ローザ
出演:フレッド・マクマレイ / バーバラ・スタンウィック / エドワード・G・ロビンソン
ポーター・ホール / ジーン・ヘザー / トム・パワーズ
すっかり秋。今年の激猛暑はなんだったのだろう、と思う程。気象庁によるお知らせでは、秋が無く冬になり、寒波の厳しい冬になるそうです。私の大好きな季節、そんな秋は今年もあっという間に過ぎゆくようです。「秋」と云えば「芸術の秋」。久しぶりに「映画」のことも。「女優」というと、基本的に欧州の退廃的美しさを漂わせたお方が子供の頃から好きです。でも、可憐な少女性を残したファム・アンファンな女優さまも好きだし、「銀幕の華麗なる悪女」或いは「宿命の女(ファム・ファタル)」のような女優さまも好き。「少女」もそうですがやはり「女優」や「女性ヴォーカル」は幅広く寛容なようです。でも「フェミニスト」や「ジェンダー」ばかりを声高に叫ぶお方とも何か違う気がしています。
20代半ば位まででしょうか?もっと後までかも?所謂「セックス・シンボル」と形容される世界的人気を誇る女優方を、ちょっと敬遠していました。先入観が如何に愚かであるのか、と反省する程の衝撃は「マリリン・モンロー展」。涙が出る程、愛らしくて可愛いお方。ハリウッドの映画産業による影響は日本でも大きいですね(占領下でしたし...今も属国的)。1946年(日本公開は1949年)のハリウッド映画で、リタ・ヘイワース主演の『ギルダ』という作品。ヨーロッパ映画を優先して鑑賞して来たもので、この名画を鑑賞したのは90年代に入ってからでした。フィルム・ノワールな作風で気に入りましたが、ファム・ファタルなギルダを演じる妖艶なリタ・ヘイワースが踊りながら歌う場面(アニタ・エリスの吹替え)は息を呑むようでした。今も大まかなストーリーしか思い出せないのですが、その場面はずっと焼きついています。またじっくり観直したいと思います。そして、ギルダが歌う「Put The Blame On Mame」という曲も。なかなか意味あり気な内容で、1906年のサンフランシスコの大地震、カナダでの銃による射殺事件・・・「それはメイムのせいなの」といった具合。
ジャン=リュック・ゴダール監督の『ゴダールの映画史』に、この『ギルダ』の名場面が登場した時、やはり嬉しかったです。そして、フランソワ・オゾン監督の『8人の女たち』の劇中、ファニー・アルダンの歌の場面(原曲シャンソンはニコレッタです)は、ギルダへのオマージュでもあります。ファニー・アルダン!カッコよくて素敵な女優さまで大好きです☆
★リタ・ヘイワースは元々ダンサーだったそうで、独特の動きと雰囲気です♪
★フランソワ・オゾン監督の『8人の女たち』でのファニー・アルダン♪