あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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★『ジェニーの肖像』(1940年刊行)は、詩人でもあるロバート・ネイサンの情感溢れる傑作ファンタジィ。

「1938年、冬のニューヨーク。貧しい青年画家イーベンは、夕暮れの公園で、一人の少女に出会った。数日後に再会したとき、彼女ジェニーはなぜか、数年を経たかのように成長していた。そして、イーベンとジェニーの時を超えた恋が始まる・・・」というお話で、新訳版(創元推理文庫)には『それゆえに愛は戻る』が併録されている。

ロバート・ネイサン(Robert Nathan:1894年1月2日~1985年2月25日)は、アメリカ・ニューヨーク生まれの作家。ハーヴァード大学在学中より創作、詩作を始め、後には映画脚本も手掛け、児童文学作品も残されている。この特異なる作家の作風は安易ながらも≪ファンタジー≫という形容が似合う。それも儚く美しい。訳者による「喪失の中にこそ人生があり、芸術がある。逆に、喪って初めて得るものもあるし、喪わなければ手に入らないものがあるのだ。」という記述に心を射られた私。ウィリアム・ディターレ監督による同名の映画作品(1947年)も大好きで、主演はイーベン(エヴン)役をジョセフ・コットン、時をかける少女ジェニー役をジェニファー・ジョーンズが演じ、神聖なるアリス院長役はリリアン・ギッシュであるので忘れ難い作品の一つ。劇中ミス・スピニー(エセル・バリモア)が語る「心に見えるものこそ真実」という言葉と表情も心に刻まれている♪
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by claranomori | 2010-04-19 12:40 | 本の中の少女・少年
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『すきすきーエレポナイト ドイツ特集 "pre WGT2010 special" 』

4月23日(金)
場所:あめりか村SOCIO

open 22:00- 入場料 1500円 (2drink+エレポ会場内専用通貨付き)

レクチャーショー WGT2010 WGT2010出演アーティストプロモビデオ紹介 など

私もミニ・レクチャーすることになりました☆
私の好きなドイツ映画とドイツ音楽のことです。
上手く出来ませんが、どうか応援よろしくお願いいたします(ペコリ)♪

【DJ】
12-Matrix
picorin
Helvete
Velvet Moon

【Shop】
Velvet Moon
Candy Jane

今回もDJとVELVET MOONのブースも出させて頂きます♪
DJは今回はジャーマン・オンリー!なので、yamaten und chouchouで参加させて頂きます。

久しぶりの「エレポ・ナイト」☆とっても楽しみです!

皆様、是非ともお越しくださいね。
どうぞ宜しくお願いいたします!!

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by claranomori | 2010-04-18 18:11 | お知らせ
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★英国のイラストレーターであり児童文学作家であるレイモンド・ブリッグス(Raymond Briggs)の作品『風が吹くとき』(1982年刊行)の映画化。実写を交えたアニメーション映画で監督はジミー・T・ムラカミ。日本語版の監修・監督は大島渚で、主人公のジムの声は森繁久彌、ヒルダの声は加藤治子。主題歌はデヴィッド・ボウイでエンディング曲他をロジャー・ウォーターズが担当。その他にもジェネシス、ヒュー・コーンウェルなどの曲も使われていた。また、英語版での声優はジョン・ミルズ、ペギー・アシュクロフトと豪華。

私は最初は日本語版で鑑賞したもの。勿論、主題歌がボウイだということで観る使命を勝手に感じていたので。日本での公開は1987年。まだ米ソによる冷戦は終結していない時期だったと振り返る。日本はバブルな状況だった。ここ数日、また胃腸の調子が良くなくて不調な上に、何故だか「戦争」に関する作品にばかり遭遇している。この映画はそんな流れで意識的に観直そうと想って鑑賞した。当時の私と今の私では感じ方もかなり違う...。

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お話は、ロンドン郊外の田園地帯で長閑な暮らしをしている老夫婦のジムとヒルダ。ある日、ラジオから「3日以内に戦争が起こる(爆撃される)。」というニュース。国から配給された「核戦争に生き残るための手引書」に従い、屋内にシェルターを作る。食料やお水、紙袋に砂なども用意して。そして、「ミサイルが発射された」というニュースを受け、干したままのお洗濯物が気になるヒルダをジムは急いでシェルターへ。爆撃後のお家の中も外も、周りの自然もすべて真っ黒に焼けてしまった。政府からの救援隊が来ると信じながら二人は放射能に侵され日に日に衰弱してゆく・・・。

柔らかな絵と語り。ジムは第二次世界大戦の折のことも忘れていないのでごっちゃになったりしながらも英軍の勝利を信じているし助けが来ることも信じている。その「核戦争に生き残るための手引書」というマニュアルを信じて行動していたのだけれど、終末へと向かう生とは?と考えさせられる。緊急事態での老夫婦の会話の数々、ヒルダが庭先でたんぽぽの綿毛をそおっと吹くと妖精やお花が舞う...ヒルダの妄想ながらそんなヒルダが私は好き。けれど、すべて焼け尽くされ二人は衰弱してゆく姿は悲しい。

ボウイはこの原作者レイモンド・ブリッグスの『スノーマン』(1978年)の映画化の折も、ナレーション担当と少し出演もされていた。久しぶりにYouTubeよりデヴィッド・ボウイの歌うタイトル曲の『風が吹くとき』のビデオクリップを。最後に小林克也さんの語りも聞けます♪

風が吹くとき/WHEN THE WIND BLOWS
イギリス映画・1986年
監督:ジミー・T・ムラカミ 日本語監修:大島渚 原作・脚本:レイモンド・ブリッグス
音楽:ロジャー・ウォーターズ 主題歌:デヴィッド・ボウイ
声の出演:ジョン・ミルズ、ペギー・アシュクロフト
声の出演(日本語吹替版):森繁久彌、加藤治子

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by claranomori | 2010-04-17 13:31 | 童話・絵本・挿絵画家
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★80年代にある友人達数人で映画のお話をしていた。”今まで観た中で一番怖かった映画って何?”という質問だった。その中の一人の女性がかなりの感情溢れる表情で挙げたのが、このウィリアム・ワイラー監督の『コレクター』だった。私はその時も今も大好きな作品のひとつ。観返す度にあの時の彼女の様子を思い出すもの("思い出すのも恐ろしい!"といった表情だった)。私は怖がりのくせにサイコ(サスペンスやミステリー等)ものは好きで、逆に鮮血ホラーやスプラッターものが怖くて苦手...アルジェント作品は観たいので観てはいるけれど直視できない場面が多い...ただ美少女観たさというミーハー故にとても覚悟が必要!

この『コレクター』は好き嫌いの分かれる作品のようだけれど、ほとんどの場面はテレンス・スタンプ演じるフレディとサマンサ・エッガー演じるミランダ。カンヌ国際映画祭でお二人とも男優賞と女優賞を獲得されている。蝶のコレクションを子供の頃から続けているフレディは、銀行員ながら職場でも友人はいなくからかわれたりして孤独。ある日、フットボールの賭けが大当たり!7万1千ポンドという大金を手にすることに。そして、古い一軒家を購入する。フレディは少しの躊躇はあったものの今まで抱いていた夢を実現させるために実行する。これは犯罪であり刑が下ることだと理解してもいる。かねてからレディングのバスで幾度か一緒に乗り合わせていたロンドンの画学生ミランダの誘拐。車で追いクロロフォルムを嗅がせてミランダを気絶させ一軒家の母屋に続く地下室へ。目覚めた時のミランダの気持ちはどんなだっただろう!ミランダの立場になって想像する恐怖感、また世の中(人々)に溶け込めないフレディ...。この映画はアメリカ映画ながら舞台はイギリスで主演お二人も英国俳優なので「イギリス映画」でもあると想う(英国タイトルは『The Butterfly Collector』)。

フレディがミランダに長年の蝶のコレクション部屋を見せる場面。珍しい数々の蝶々を綺麗に並べて飾っている。それらを説明する時、蝶を追いかけている時のフレディは目も輝き愉しそう。引き出しの中の蝶のケースにミランダの顔が重なる場面はハッとする。彼女はフレディの世界を死の世界と理解できない。また、ミランダの愛読書である『ライ麦畑でつかまえて』やピカソの絵の世界を理解できないフレディ。こういうことは多分にあること。自らの愛する世界を愛せばよいのだと私は想い、共有できるお方もいれば馬鹿にされることもある。そういうものなので他人に強制したりはしない。けれど、フレディは子供のようであり、コンプレックスもかなり強いようだ。ミランダは自分の意見を言える女性でフレディに歩み寄ろうとさえしていたけれど...最後は肺炎で死んでしまう。ミランダの死、憧れのミランダと過ごした4週間を振り返るフレディ。彼女は死にもう戻っては来ないのだと理解する。しかし、高望みをし過ぎたと他の女性を車で追う...この心の冷徹さはやはり異常である。しかし、モノの蒐集癖のある人々は多い。私も多少そうだし、蝶のコレクターが全て異常者であると想われるのは浅はかだと想う。この映画は今から40年以上前の作品。今の日本、現実の事件としてもあること。しかし、この映画が幾度もDVD化され安易に観ることができるのは芸術作品であるからだろうと想う。フレディの抱いていた来た妄想世界を実行してはいけないけれど、私も常に脳内に陳列される”美しい世界”を持っている。現実を見れば見るほど妄想世界との往来は重要なものに感じている。

モーリス・ジャールの音楽も好きだしファッションも素敵!テレンス・スタンプは好きな英国男優さまでもあるし、サマンサ・エッガーも素晴らしいと想う。フレディのモッズ・スタイルのスーツ姿、ミランダの鮮やかな黄色いお洋服。でも、最も印象に残るのはやはりフレディの目かな。ちょっとした仕草も繊細な演技に想えた。『コレクター』という作品がとても大好きなのである。当時から評価の高い作品で各国の賞にも輝くもの。そうでない微妙な心理を描いた作品はまだまだあり、湾曲され色眼鏡で邪な見方で揶揄される好きな作品たちは報われないなあ...などと想うことも多い。

コレクター/THE COLLECTOR
1965年・アメリカ映画
監督:ウィリアム・ワイラー 原作:ジョン・ファウルズ
脚本:スタンリー・マン、ジョン・コーン
撮影:ロバート・サーティース 音楽:モーリス・ジャール
出演:テレンス・スタンプ、サマンサ・エッガー、モーリス・ダリモア、モナ・ウォッシュボーン

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by claranomori | 2010-04-15 11:50 | 文学と映画★文芸・史劇
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★1938年のイングリッド・バーグマンがハリウッド・デビューする前のスウェーデン映画。当時、バーグマンは20歳過ぎでお若い。既に本国では人気の女優さまであったと思うのだけれど、このような役柄を演じておられる辺り、流石!フランス劇の原作を映画化したものだそうだ。1941年にはジョージ・キューカー監督、ジョーン・クロフォード主演の作品もある。

イングリッド・バーグマン演じるアンナの片方の顔には火傷の痕(酷いケロイド)がある。そのために暗い少女時代を送り、現在も人に言えない仕事をしていた。仲間の男性たちと、人の弱みに付け込んでは大金を得るという、ゆすり屋である。悪人のアンナは男性達に引けを取らないキレ者の存在。あるお金持ちのご夫人が次のターゲット。彼女のご主人は整形外科医のお方で、そのゆすりの場面で出会うことになる。その医師はアンナの顔を見て気の毒に思い整形を勧めるのだった。奇しくも整形手術で美しく生まれ変わったアンナは、ある貴族の甥トルシュテンを殺し財産を奪うという計画のため、執行者として家庭教師を捜していたそのお屋敷に向かうのだけれど、その貴族トルシュテンと恋仲になる。次第に本来の目的を実行することに戸惑い葛藤が起きる。美しく別人のようになったアンナは荒んだ心までも美しさを取り戻して行った。結局、仲間を裏切り、その計画を阻止しようと決意する。

お美しいバーグマンは数々の映画で拝見しているけれど、前半の火傷のお顔のバーグマンは初めて。それでも、セーターにパンツルック姿の颯爽としたお姿は綺麗!巧みに演じ分けているのも流石で、前半のアンナの喋り方などもなかなかカッコよかったりする。鏡を見て映る自分のその姿。その時の仕草や表情などには女心が表れていて可哀相にも思えた。また、この映画はスウェーデン語なので、本国の言葉で特異な役を演じた名女優イングリッド・バーグマンを拝見できたので、もう、それだけでも感激でもあった。それにしても、何を観ても素晴らしい女優さま☆
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女の顔/EN KVINNAS ANSIKTE
1938年・スウェーデン映画
監督:グスタフ・モランデル 原作:フランソワ・ド・クロワセット 脚本:イエスタ・スティヴェンス、スティナ・ベルイマン、ラーンヒルド・プリム、撮影:オーケ・ダールクイスト 音楽:エリック・ベントソン 出演:イングリッド・バーグマン、ヨールイ・リンデベルイ、トーレ・スベンベルイ

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by claranomori | 2010-04-12 21:56 | キネマの夢・シネマ万華鏡
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★幾度も観ている大好きな映画『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』。原題にあるように、"ヒラリーとジャッキー"、この姉妹の子供時代からジャッキーが亡くなるまでの、お互いの人生と姉妹の確執が見事に演じられ描かれている。エミリー・ワトソンは本当に素晴しい女優さま。この『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』では20世紀最高のチェリストと絶賛されていた実在の人物を演じている。安易な役柄ではないと思う。そして、姉であるヒラリー役のレイチェル・グリフィスも地味ながらもいつも上手い!と思わせる素敵な女優さま。
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運命は残酷だ。幼い頃から姉はフルートの実力があったのだけれど、音楽家の道を断念し結婚し子供たちとの生活(ジャッキーからするとその姿はありきたりの平凡な主婦の姿だった)を選ぶ。妹の才能に幼い頃から嫉妬のような思いを抱いていたり、逆に幸せな家庭を持つ姉にジャッキーもある種の嫉妬を抱いていた。でも、結局はお互いに切り離せない血の絆を痛感しているし求め合ってもいるようだ。特にレイチェル・グリフィスの表情はいくつもの場面で感動的。

多発性硬化症という難病がジャッキーを襲う。日に日に思うように動かない身体、聴覚まで薄れていく、その悪化する中での葛藤と苛立ち。そして、エルガーの協奏曲の美しくドラマティックな旋律がさらにシーンを盛り上げるので、息が詰まる程の複雑な感動を受ける。

「何も心配しないでいいのよ。」という言葉。幼い頃二人で海岸で抱き合っていたあの光景は共に永遠のものだったのだろう。最も大切な人、ジャッキーが最期に本当に会いたかったのはヒラリーだったと思う。でも、その直後亡くなってしまう...。

弟と車での帰り道、カーラジオから妹の訃報を知る。その、あのヒラリー、レイチェル・グリフィスの繊細な演技の見事なこと(オーバーアクトではないのでさらに感動が込み上げる)。何度観ても涙に溢れる大好きな作品、心に響き過ぎ苦しいくらいに素晴らしい!

ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ:HILARY AND JACKIE
1998年・イギリス映画 
監督:アナンド・タッカー 製作:アンドリュー・ペイターソン、ニコラス・ケント 脚本:フランク・コットレル・ボイス 撮影:デヴィッド・ジョンソン 
音楽:バーリントン・フェロング
出演:エミリー・ワトソン、レイチェル・グリフィス、ジェームズ・フレイン、デヴィッド・モリシー、チャールズ・ダンス、セリア・イムリー

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by claranomori | 2010-04-09 11:21 | 往還する女と少女