あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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ミュウ=ミュウ:MIOU MIOU
1950年2月22日 フランス・パリ生まれ
本名:Sylvette Hery

★ミュウ=ミュウ(ミウ=ミウ)は『夜よ、さようなら』で初めて観たとずっと想っていたのだけれど、アラン・ドロンとシモーヌ・シニョレの『燃えつきた納屋』に出演していたと後に知り再見した時は嬉しかったです♪今も現役の素敵な女優さまなので好きな作品はとても多い!

●代表作●
オーケストラ! (2009)
華麗なるアリバイ (2007)
輝ける女たち (2006)
アヴリルの恋 (2006)
恋愛睡眠のすすめ (2005)
家族の再会 (2000)
エル (1998)  
ドライ・クリーニング (1997)  
八日目 (1996)
フェアリー・テイル (1996)
僕は、パリに恋をする (1994)
ジェルミナル (1993)  
タンゴ (1992)
五月のミル (1989)
回転扉 (1988)  
読書する女 (1988)
タキシード (1986)  
ふたりの女 ブランシュとマリー (1985)  
翔べ!スフィンクス (1984)  
女ともだち (1983)  
狼獣(けだもの)たちの熱い日 (1983) 
ミュウ・ミュウのスラップスティックはお好き? (1981) 
ミュウ・ミュウの女刑事 (1979) 
夜よ、さようなら (1979)  
ジョナスは2000年に25才になる (1976)
ミスター・ノーボディ2 (1975)
ああ!マイホーム (1973)  
ニューヨーク←→パリ大冒険 (1973)
バルスーズ (1973)  
燃えつきた納屋 (1973)
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by claranomori | 2008-02-29 19:37 | 女優館★銀幕の名花たち
レンモン・ジャンの『読書する女』は映画(1988年・フランス映画)を先に観てから読んだもの。久しぶりに再読と再見していたら、ちょっと面白いことがあった(どうってことないのだけれど)♪本の中で、主人公のマリー=コンスタンス(映画では素敵なミュウ=ミュウが演じている!)が色々な方のお宅へ本を読みに行く、朗読家として。その中に登場する8歳のちょっとおませな少女クロランド(映画では6歳の少女コラリー役としてシャルロット・ファランが演じている)の場面がある。映画よりもこの場面は本の中の方が私は楽しく想像できて好き♪

この少女の母親はキャリア・ウーマンで毎日多忙な日々を過ごしている。ゆえに、クロランドはいつもお家にひとりぼっち。母親は何冊かの本を買え与えてはいるけれど読んで聞かせてあげる母親ではない。マリー=コンスタンスがやって来てクロランドに読んであげたのはルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』。読んでいると、クロランドは急に台所に向かい、戸棚の中のマーマレードを手にし勝ち誇ったかの様子...お話を座って聞いていたかと思うとすぐに動き出す。でも、そのアリスのお話に連動しているようにも想い、私はこの時期の少女らしい行動だなあ~と想ったりもした。遂に、朗読を続けるのは困難となる。クロランドはお家の鍵を取りに行く。

「お外に出ましょうよ、こんないいお天気なんですもの!
あたし、お外に出たことないの・・・・・・ママの帰りは遅いし!」


クロランドはバラ色の頬をして、ぜんまい仕掛けのお人形さんのような目をし、実に惚れ惚れするくらい愛らしかった。なので、抵抗できなかったマリーは鍵を預かり外に出ることにした。クロランドはなにか企んでいると感じながらも...。クロランドがささやく。

「何も言わないでおこうね、あたしたちの秘密よ!」

クロランドはまるで一人前の女性のようにお金を払ったり振舞う。こっそり母親の部屋から宝石やスカーフ、帽子...を身に付けて驚喜している様子。映画の方もミュウ=ミュウ(ミウ=ミウ)の魅力に溢れていて好きだけれど、この少女との場面は映画ではあっけなく感じた。

こんな冒険の日に限り、母親の帰宅は早かった。『不思議の国のアリス』の本は開いたまま、ふたりの姿はなく、自分の部屋の宝石がごっそり無くなっているので、母親はマリーを娘を誘拐したうえに盗人だと思いヒステリー状態!その後、ふたりが戻ってきて持ち出したものは全部あることなどは理解された。泣きじゃくるクロランド...そして、マリーは母親が娘を許してくれますようにと願いながら次のリスナーのお話へと続く...。
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※レイモン・ジャンの原作に登場する作品たち(あとがき より)
モーパッサン 『手』
ゾラ 『制作』
モーパッサン 『首飾り』
エンゲルス(作中マルクス) 『反デューリング論』
ボードレール 『悪の華』より「猫」「宝石」
マルクス 『経済学批判要網』
クロード・シモン 『実物教育』
モーパッサン 『ほんとうにあった話』
ルイス・キャロル 『不思議の国のアリス』
ペレック 『W』
ポンジュ 『物の装い』
アレティーノから法王クレメンス七世宛書簡
マルキ・ド・サド 『ソドムの百二十日』
デュ・ベレ 『愛惜詩集』
ルーボー 『ソネット詩』

☆ここに挙がっていない作品で映画の中で印象に残った作品がある。マルグリット・デュラスの『愛人 ラ・マン』とジャック・プレヴェールの『馬の話』♪
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by claranomori | 2008-02-28 23:26 | 本の中の少女・少年
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マルタン・ローブは1959年3月11日生まれのフランス人で、歌手(フレンチポップス)カロリーヌ・ローブの弟さん♪1977年の『ロベルトは今夜』(ピエール・クロソフスキー原作)や『思春の森』のファブリツィオを演じる以前の1974年に既に出演していたのだ。2001年に日本初公開となったジャン・ユスターシュ監督作品の『ぼくの小さな恋人たち』の主人公ダニエル少年として♪この作品でのマルタン・ローブがこの3作品の中では一番可愛い気がする(私見ながら)。ジャン・ユスターシュはゴダールやトリュフォー、ロメールたちに絶賛された伝説の監督ながら、惜しくも43歳の若さで自殺してしまった。1981年のパリ、ドアには「死者を起こすにはドアを強くノックしろ」という紙が貼られていたという。死ぬ時まで詩的だけれど...。
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ジャン・ユスターシュが少年時代を過ごしたというフランス南部のナルボンヌを舞台に、13歳の少年ダニエルに自らの少年期の恋を自伝的に描かれたもの。『ママと娼婦』が絶賛されたことにより、初めて恵まれた予算で制作できた長編作品であるという。でも、最期の長編でもあるけれど。ダニエルの母親役にはお気に入りのイングリット・カーフェンが扮していて嬉しい♪また、ダニエルの友人の少年たちや可愛い少女たちの思春期の淡い思いや失望を美しい風景と共に刻み描いたものに想う。この作品の撮影中にもアルコールと薬物の摂取により、死と隣り合わせのような状況だったようだ。また、公開時には、一部のジャーナリストを拒否したことによりボイコットが起こるなどと、フランス映画の中でも呪われた一本だと解説に書かれている。また、フィリップ・ガレル監督は”体制がユスターシュを殺した”と語っていた...実際の死の原因は明らかにされていないようだけれど。残された僅か12本の作品の多くは未だに日本未公開なのだ...。

ぼくの小さな恋人たち/MES PETITES AMOUREUSES
   1974年・フランス映画
監督・脚本:ジャン・ユスターシュ 製作:ピエール・コトレル 撮影:ネストール・アルメンドロス 出演:マルタン・ローブ、イングリット・カーフェン、ジャクリーヌ・デュ・フランヌ、モーリス・ピアラ、ジャン・ユスターシュ
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by claranomori | 2008-02-26 22:38 | 銀幕の美少年・少年映画
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野の草が咲きこぼれる田園風景はまるで印象画のように美しい。しかし、お話はあまりにも儚い悲恋物語。妻子ある青年貴族の軍人(脱走している)のシクステン・スパーレと、サーカス芸人の世界に育った綱渡りの娘エルヴィラ・マディガン。この二人の愛(逃避行)は死へと帰結するしかなかったのだ...。1889年(明治22年)に実際に起きた実話を基に描かれたもの。心中することで純愛を貫くのだ。でも、死なずに生きていられたなら...とも想う。日本でも心中が流行った時代があったと嘗て何かで読んだことがある。この映画のように、身分の違い、または許されぬ愛ゆえに選ぶ道だったのだろう。軍服を脱ぎ美しい田園での笑顔の二人。しかし、時と共にお金が無くなり食べるものさえ。でも、飢えても愛を捨てようとはしない二人。エルヴィラはシクステンに”殺して”と乞うけれど、”殺せない”とシクステン...蝶を追うエルヴィラの姿がゆっくりとストップモーションになり銃声が響く。そして、もう一発...ああ、みじかくも美しく燃えた純愛物語に涙する。

原題はこの美しき少女エルヴィラ・マディガンの名だけれど、この邦題がとっても素敵♪エルヴィラを演じたピア・デゲルマルクは撮影当時17歳頃で、この作品でカンヌ国際映画祭の女優賞に輝いている。また、映像美と共に典雅なクラシック音楽の調べ(モーツァルトやヴィヴァルディ)がさらにこの物語を彩る。二人のなり染めなどの描写もなく、ただただ二人の愛の時を余韻を残すように描いている辺りも好き。日本公開は1968年だそうだけれど、大きなスクリーンで観てみたい!色褪せぬ名作のひとつ☆

b0106921_22492674.jpgみじかくも美しく燃え/ELVIRA MADIGAN
     1967年・スウェーデン映画
監督・脚本:ボー・ウィデルベルイ 製作:ヴァルデマール・ベリエンダール 撮影:ヨルゲン・ベルソン 音楽:ゲザ・アンダ 出演:ピア・デゲルマルク、トミー・ベルグレン、レンナルト・マルメン


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by claranomori | 2008-02-24 23:02 | 銀幕の少女たち・少女映画
優しい少女たちは・・・・・・

少女だった日・・・・・・
美しい一枚の絵を見ました
絵のなかの少女は
かすりの着物をきていました
恥づかしそうに静かに目を伏せていました
絵のなかの少年は
白いシャツ姿で、素朴なきりりとした
瞳をしていました
”千秋画”とその絵にはしるされていました
少女だった私は
その絵を眺め しあわせな、やすらかな
気持ちになりました

(中略)

私はいま 街を歩きながら思います
藤井さんの画のなかの少女たちは
どこへ行ってしまったのでしょうか
あの優しい少女たちは・・・・・・
帰ってきてください
帰ってきてほしいんです
ひっそりとした優しい少女たちに
帰ってきてほしいんです

エッセイ:吉永小百合 画:藤井千秋(昭和41年「女学生の友」 より)


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★私の母が大好きだった女優さま。吉永小百合さんのあのお声がこの優しい詩(エッセイ)と共に聞こえてくることに喜びを感じています。母は原節子さんの名と同じくらい、吉永小百合さんや八千草薫さんの名を出す人でした。私は岩下志麻さんや岸田今日子さん、岸恵子さんや浅丘ルリ子さん...が子供の頃から好きでした。テレビで古い映画が放送される時、連続ドラマ(嘗ては長く続いていました)をよく母と一緒に観ていました。そして、母は私よりさらにゆったりした口調で語るのですが、そんな折の母の幸せそうな表情とあの時の居間の風景なども甦りながら、この素敵な詩を書き写していました♪心穏やかに、そして少しほろりとしています...。

※私の好きな日本の情景のようなものは、昭和辺りで止まっているのかもしれません。今が嫌いなわけでもなく生きているのですが。さらに明治・大正という時代は、世界的に様々な好きな世界がいっぱいの私のベル・エポックな時に想えるのです。そのお国それぞれの美しさや情緒があると想いますので、どの国が一番!とは想いません。古き良き時代の美しく優しいものたちを愛し続けた方々が好きなのです。今の時代と逆行するようですが、このスピードと機能重視な社会に必死に付いてゆこうとするのは止めたようです(多分ずっと以前から)...そうしなくても今を楽しく生きてゆくことが出来るのだと教えてくださいます。勿論、悲しいことや辛いことの方が多いことも痛感しています。でも、それらを受け止めながら光をもとめて☆
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by claranomori | 2008-02-23 10:53 | 愛の花束・日本の抒情
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リリアン・ギッシュが好き!当然の如く”少女イコン”☆リリアン・ギッシュ(1893年10月14日~1993年2月27日)は約1世紀を生き子役時代(5歳頃)から舞台出演、映画デビューは1912年の『牧場の花』(未見)なので18.9歳頃。生涯独身を貫き女優に生きたお方。私は年老いたリリアン・ギッシュのお姿からどうにか一緒に時を歩めた、それだけでも嬉しい。私如きがこの女優さまを語るには畏れ多いのだけれど、可能な限り古い作品も観ている過程に今もある。サイレント期のソフト化されていない作品、またトーキー時代になりグラマーではないリリアン・ギッシュはお払い箱のようになる。でも!スクリーンから舞台に活動の場を移していた。そんな時期に演じた”ハムレット”の舞台などを想像しうっとりするのが精一杯ながら、今も私に夢を与えてくださるのだ。なんて!素敵なことだろう♪
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多くのお写真に写る可憐なお姿、特に瞳が大好き!スクリーンに戻って来てからの母親役や祖母役ではカラーの映像。年老いても可愛いお方でどこか凛とした美しさをいつも感じていた。初めて観た作品はロバート・アルトマンの『ウェディング』。大好きな映画のひとつであり、アルトマンお得意の群像劇でお婆さん役だった。『許されざる者』も大好きな作品で、オードリー・ヘプバーンとバート・ランカスターのお姿と共に今も浮かぶ。そして、『八月の鯨』でのベティ・デイヴィスとの共演の姉妹...老いても乙女とはこのようなお方のことではないだろうか!と穏やかな気持ちになれるのだ。『國民の創生』や『イントレランス』を初めて観た時の驚きは喩えようがない!また、『散り行く花』で演じた15歳の少女ルーシー役(22歳の頃)...ああ、泣けてくる。薄倖の乙女の姿は詩情溢れるもの。私は”詩”がとても好きなのだけれど、日本だと大正時代のこの作品に何か郷愁を抱いてしまう。なので映画が好きなのだろう。知らない時代、異国なのに...♪妹のドロシー・ギッシュと共演した作品(『嵐の孤児』)もあるし、お写真でしか知らない『風』や『白鳥』も是非観たいと願っているところ☆
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by claranomori | 2008-02-20 23:39 | 少女イコン・不滅の少女
私はフランコ・ゼフィレッリ監督作品が好きなので映画の『尼僧の恋 マリアの涙』(1993年・イタリア映画)を先に観て、後にジョヴァンニ・ヴェルガの書簡体の原作を読みふたたび涙した(泣いてばかり!)以前から何となく感じていたのだけれど、どうも”尼僧”がヒロインのものに弱いよう...何故かな?禁欲的な世界が好きだし、静謐さの中に見え隠れする心の葛藤などを繊細に描いた作品は大好きだからかも...。映画と原作では当然ながら違う。ゼフィレッリ監督は原作よりも救いを観る側に与えてくださったように想う。また、出演シーンは少ないながらも狂女アガタに扮する名女優!ヴァネッサ・レッドグレイヴの存在も流石に強烈だった。そして、マリアの初めての”恋”という感覚に戸惑う姿を、静かに繊細に演じていたアンジェラ・ベティスがとても好き!原作のマリアと同じように19歳頃の出演作。
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時は1854年のシチリアの港町カターニア。美しい娘マリアは幼いときに両親を亡くし、7歳から12年間修道院で過ごしていたのだけれど、コレラの流行により一時実家に戻る。その時の外の世界や人々にめまいがするほどの驚き!そして、青年ニーノと出会う。お互いに心は通じ合っているけれど、マリアは自分のその気持ちに戸惑いと罪を感じるのだった。ああ、美しい純真な清らかなマリア!!先述の狂女アガタも恋するが故に心を病んでしまい独房に入った尼僧で、その姿を見て恐れを抱くマリアながらもどこかで通じ合うものがあるのだ。コレラの脅威が去ってまた修道院に戻るマリア。ニーノは義妹ジュディッタと結婚する。その後、原作でのマリアのニーノに会いたいと願う気持ち(幻想)を、映画では実現化した。また、精神を病んだ末の悲しいマリアの最期も映画では神の道へと余韻を残す終え方で描かれていた。ロマンスというよりもマリアの心の揺らぎに心打たれた。マリア自身が”恋”だと感じているのとも違うのだ。その初めて起こる感情に戸惑う姿が狂おしいほどに美しい!
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また、この映画の方ではルキノ・ヴィスコンティの『揺れる大地』が冒頭でオマージュ的に使われている。フランコ・ゼフィレッリは嘗てヴィスコンティの助監督だった。2002年の『永遠のマリア・カラス』(ファニー・アルダンとジェレミー・アイアンズが素晴らしい!)でもヴィスコンティのお写真がさり気なく置かれていた。そんな私の好きな世界が映画と小説の中で光輝く☆
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by claranomori | 2008-02-19 23:10 | 銀幕の少女たち・少女映画
シャルロット・ゲンズブールは私にとって”聖少女”の出現、存在として飛び込んできた。そして、今も素敵なシャルロットが大好き!!”しゃくれた顎”だの”口元が可愛くない”だのと批判する知人もいたけれど可愛いのだから好きな人が好きでそれでいい♪久しぶりにシャルロットの映画のことをと想い、この『なまいきシャルロット』のことを。どうしたって13歳の少女シャルロット(役名も)ばかり観入ってしまう!まだあどけなく小さなシャルロットのちょっとした表情や仕草にドキドキする。観た方も多いと想うしこの映画が大好きなお方も多いと想う。素晴らしい作品だもの!!感情移入し過ぎるくらい伝わるこの揺らぎ。痛いほどに。少し違うけれど少し似た経験をしてきた私は今文字を打ちながら懐かしく想いだす光景に涙が浮かぶ...。
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主役のシャルロット(シャルロット・ゲンスブール)と隣に住む病弱な少女ルル(ジュリー・グレン)、シャルロットと同い年の天才ピアニストの少女クララ(クロチルド・ボードン)。この少女たち、其々の想いが胸を突き刺す。同性が同性に憧れたり淡い恋心のような想いを抱くことがあるのだということがノスタルジックに私をタイムスリップさせてくれる。童女でもなく大人でもないこの辺りの少女の刻の揺らぎ。その時を封印するのでもなく標本箱に保存するのでもなく...いつの間にか大人になり今を生きているのだ。戻りたいようでもあるけれど今という時、またこれから先の光をも楽しみながら生きてゆくために、この儚く限られた刻を想う...そんな感じかな。
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私の記憶によれば、13歳の女の子というのは幼いながらも既に一人の女性なのであって、同年代の男の子には全く重要ではないことが、大変重要だったりします。要するに、その年令を生きること自身が既に心の平静を乱す思い出なのです。その頃は彼女らの絶頂期なのです。もっと刺激的でありたいと思い、激しく要求しますが、しかし、彼女らは無邪気で不器用でもあります。13歳の女の子というのは”動物的”で、彼女たちは痛ましくも貪欲に生きています。なぜなら、彼女たちは希望のかたまりのようなものであり、自身の情熱をどのように導いていけばよいのかわからないからです。その上13歳は、嫉妬と反発の年代でもあります。とりわけ親に逆らって高い石垣を飛び越えようとします。外の知らない、向う側の世界を見たいと思うのです。その年頃の男の子というのはまだ仔犬みたいなものですが、一方少女たちときたら目がくらむような激しさを持ち、全く魅惑的なのです。この映画で、私は、少女たちの人を惑わすほどの魅力にどれだけ近づくことができるか試してみたのです。

(クロード・ミレール監督のインタビューより)


なまいきシャルロット/L' EFFRONTEE
     1985年・フランス映画
監督・脚本:クロード・ミレール 撮影:ドミニク・シャピュイ 出演:シャルロット・ゲンズブール、ジュリー・グレン、クロチルド・ボードン、ベルナデット・ラフォン、ジャン=クロード・ブリアリ、ジャン=フィリップ・エコフェ
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※イタリアのグループ、リッチ・エ・ポヴェリが歌う主題歌もとても好き♪
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by claranomori | 2008-02-18 10:56 | 銀幕の少女たち・少女映画
ルイザ・メイ・オルコット女史というと、『若草物語』は欠かせないものだけど、『ライラックの花の下』も名作のひとつ。孤独なベン少年と、愛情深いモス夫人と二人の娘たち、その隣人のシリアとソーニの姉弟たちとの美しい愛と友情、悲しい結末...の物語。そのお話の中のシリアが少女時代に書いた詩をソーニがベンに教え、ベンが心を込めて読むという場面のもの。この1878年の家庭読物として愛されるオルコット文学が好き!他の作品や映画化されたもの、少女文学(小説)作品などは今後追々にと想う♪

私の王国

私は小さな王国を持っている、
そこには考えも感じもある。
それを上手に治めることは、
とてもむずかしい仕事。
熱情が惑わすから、困らせるから。
強情が道をまちがえさせるし、
すべての言葉と行いとに、
わがままが影を作らせる。

私はどうして
太陽の魂を持ったらよいのか、
人生の道を照らすためには?
私はどうして
小さな心を整えたらよいのか、
楽しく一日を歌い暮らすのには?

愛する天の父なる神よ、
恐れを消し去る愛を、
私に与えさせたまえ。
御身に頼らせ、
おそば近きを知らしめたまえ。
誘惑も目に見え、
子供の悲しみも、
小さくなきことを教えたまえ。
限りなき忍耐を持って、
御身がすべてをやわらげ、
慰め給うがゆえに。

私は王冠などは望まない、
ただこのお願いだけを。
どんな世界も、
征服しようとは思わない、
ただ一つ、心の中の世界を。
神よ、導きたまえ、
優しい御手にひかれて、
心の中の幸福な御国を、
私が見出すまで。
そしてその指揮のできるまで。


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by claranomori | 2008-02-14 23:59 | 本の中の少女・少年
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『人生は長く静かな河』(1988年のフランス映画)は公開当時映画館で観ることができ、今も心に残る映画のひとつ。エチエンヌ・シャティリエ監督もブノワ・マジメルもこの作品が初だったということなどは後から知った。何故、この映画を観たのだろう...よく覚えていないけれど、当時梅田のプレイガイド辺りに毎週のように通っていた。来日アーティスト情報や新作やリバイバル上映映画のチラシなどを頂いて帰り、その中から観たいなぁ~と思ったものを観ていたのだと想う。この映画はシニカルでありとても可笑しいものでよく笑っていた。赤ん坊の時に入れ替わってしまったモモ少年(ブノワ・マジメル)と少女ベルナデット(ヴァレリー・ラランド)とお互いの家族の階層の違いに監督の風刺が込められているし、それも実に軽やかに♪
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ブルジョワで敬虔な信仰深い家庭のルケノワ家と、貧乏でアナーキーなグロゼイユ家。北フランスの町に暮らす二つの家族。共通点は子沢山かな。ルケノワ家は並木道のお屋敷で、所謂きちんとした生活リズムに調和された名家。一方、グロゼイユ家はその反対側の物騒な地区の低家賃団地で暮らしている。モモ少年は本当はルケノワ家の息子なのだけれど、12年間グロゼイユ家の息子として育ってきた(看護婦ジョゼットの手違いで!)。ベルナデットも同じく。出生の秘密を知らされモモ少年はお互いの家を往来するようになり、子供たちは仲良く遊んでいる。心優しいモモ少年はルケノワ家に戻されても、育ったグロゼイユ家を忘れられずにふんわりした寝床で涙する少年なのだ。ベルナデットはショックから部屋に閉じこもりかなり神経症的な状態となる...どちらにしても、その当人も家族にとっても大事件なのだから!タイトルの『人生は長く静かな河』という響きは平穏で美しいもののようにも想えるけれど、劇中モモ少年がルケノワ夫人が取り乱した時に落ち着いた口調で”ママ、人生は長く静かな河じゃないんだよ。”と言い、ふとその言葉に夫人は落ち着きを取り戻すというような場面がある。
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それにしても、グロゼイユ家は人間味たっぷりで面白い!グロゼイユ氏はアルジェリア戦争で負傷してからというものトランプに興じる日々、グロゼイユ夫人はゴシップ雑誌の”犯罪特集”を読んでいる。その子供たちはというと、社会に放り出され自ずと上手く生きている。タバコやアルコールや盗みもする。家族の一員には食料品屋のアラブ人アメッドもいる。家族は一緒に悪巧みもする。モットーは”できれば何でもタダで”なのだ。ルケノワ夫妻はベルナデットはそのまま我が娘として、そして、モモ(本名はモーリス)を引き取ることにする。モモは利発で優しい子で新しい家族にも溶け込んでゆく、二つの家庭を往来しながら。そんな子供の視線の大人というのだろうか...悲喜交々をコミカルに全編を貫いている。モモがルケノワ家の子供となってからグロゼイユ家は段々と裕福になってゆく(モモをダシにゆすりもする)、シメシメ!!といったところも可笑しすぎる☆
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   ♥この目つきが印象的な少女ベルナデット(ヴァレリー・ラランド)♪

※ブノワ・マジメルはこの子役時代(撮影当時13.4歳頃)から今も素晴らしい男優で、個人的には『王は踊る』と『ピアニスト』の役柄が好きかも♪蛇足ながら、『年下のひと』で共演したジュリエット・ビノシュとの間にお子様がおられるけれど、恋愛関係は終えているようだ。
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by claranomori | 2008-02-09 23:43 | 銀幕の美少年・少年映画