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カテゴリ:銀幕の美少年・少年映画
2012年 01月 31日
![]() ![]() お家のお手伝いを終え勉強しようとふと見ると、アハマッド君のノートが鞄に入ってる。返さなければ彼は宿題が出来ないので退学にされてしまう。そこで思い切って、隣町のアハマッド君のお家を探しに行く決意をする。でも、なかなか辿り着けない。道中に登場する大人たち、最後に親切な老人に案内してもらうけれど間違っていたり、もう日が暮れ真っ暗。諦めて我が家に帰ると両親に叱られ晩ご飯も喉に通らない。そして、アハマッド君の宿題もしてあげることにする。何て優しいモハマッド君!翌日、学校に登校するがアハマッド君は遅れてやって来る。そして、さり気なく、"やってあるから大丈夫。"とノートを渡す。そして、先生は"よくできました。"と仰る。ああ、良かった!と私は胸を撫で下ろす。監督は「子供の為の映画ではない。子供についての映画です」と語っていた。よく知らないイランの子供たちの様子を少し知ることができる。当たり前ながら、子供たちの純粋さ、子供たちでも子供たちの心で考えて行動するのである、ということを再認識させられる。でもイランの子供たちの境遇は苛酷。両親や先生、目上の人の言う事は絶対!という一昔前の日本もそうだったのだろうけれど、厳しい社会である。モハマッド少年の心が台詞少なに動きや表情で伝わってくる。なので、もうハラハラしたり、イジイジしたりしながら彼の行動を見守るしかないのだけれど、"急がなきゃ!"とか"ちゃんと聞いてあげてください"等と心の中で呟いていた。でも、お友達が退学にならなくて良かった。 この『友だちのうちはどこ?』の感動を一行で云うと、「このモハマッド少年の瞳の美しさが語ってるいるものに感動していた」と、云える程に綺麗な瞳の少年が主人公の、大好きなイラン映画です☆ 1987年・イラン映画 監督・脚本:アッバス・キアロスタミ 製作:アリ・レザ・ザリン 撮影:ホマユン・パイヴァール 出演:ババク・アハマッドプール、アハマッド・アハマッドプール、ゴダバクシュ・デファイエ、イラン・オタリ ![]() 2010年 11月 24日
![]() ![]() 1990年・イギリス映画 監督:ハリー・フック 製作:ロス・ミロイ、ルイス・アレン 製作総指揮:ルイス・アレン、ピーター・ニューマン 原作:ウィリアム・ゴールディング 脚本:サラ・シフ 撮影:マーティン・フューラー 音楽:フィリップ・サルド 出演:バルサザール・ゲティ、クリス・フュール、ダニュエル・ピポリー、バジェット・デイル、ゲイリー・ルール、アンドリュー・タフト、エドワード・タフト、マイケル・グリーン 2010年 11月 23日
![]() 1887年から1910年頃に執筆されたという膨大な『日記』がルナールの死後発表された。これはフランス文学史を少しばかり受講していた折に知ったこと。その日記の全貌は知らないけれど、ルナールの実の父親が病を苦に自殺されたこと、母親もその後井戸に落ちて亡くなっている(事故か自殺とも定かではないようだ)。こうした「事実は小説より奇なり」なことに時々遭遇してはゾクっとする。ルナールの描き方は淡々としていて簡潔。けれど鋭敏な洞察眼が魅力。その視線を見事に、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督は脚色し映像化されたと思う。 にんじんを演じるロベール・リナンも素晴らしい!レジスタンスという時代にリナン自身は身を投じ22歳の若さで死に至る。それまでに、『にんじん』以外でもジュリアン・デュヴィヴィエ監督作品の『我等の仲間』(1936年)、『シュヴァリエの放浪児』(1936年)、『舞踏会の手帖』(1937年)、またマルク・アレグレ監督の『家なき児』(1935年)にも出演されていた。『シュヴァリエの放浪児』と『家なき児』は未見なので観てみたいと思っているけれど...。 私は今のところ、やはりフランス文学とフランス映画を多く読んだり観たりしてきたよう。”フランス”だからと目くじらを立て読むのでもなく観るのでもない。そう云えば音楽もやはりフランスの音楽は好きである。意識しなくても気になるから興味があるから心が向かうのだろう。長い歴史のフランスという国の残した文化遺産のようなものたちに(英国やその他の国も同じように)。その中に、私の好きな「美」が山のようにあるのだから。知らないことだらけなので、まだまだ興味は尽きないけれど。 そんなことで、このルナールの同時代に同じジュールという名の作家がもうお二人浮かぶ。ジュール・ヴァレス(Jules Valles:1832-1885)とジュール・ヴェルヌ(Jules Verne:1828-1905)である。それぞれ勿論趣は異なるけれど、ヴァレスは自伝小説を書いている。小説家でありパリ・コミューンの闘士でもあったというお方。また、ヴェルヌは最も有名かも知れない。『海底二万海里』(1870年)や『80日間世界一周』(1873年)など、並外れた科学知識と空想力、ドラマティックなお話は人間ドラマであり文明批判をも含むもの。ルナールにしてもヴェルヌにしても、児童文学作家でもあるけれど、其処に留まるものではない。世界中の多くの優れた児童文学及び作家がそうであるように。 1932年・フランス映画 監督・脚本:ジュリアン・デュヴィヴィエ 原作:ジュール・ルナール 撮影:アルマン・ティラール、ティラール・モンニオ 音楽:アレクサンドル・タシスマン 出演:ロベール・リナン、アリ・ボール、カトリーヌ・フォントネイ、ルイ・ゴーチェ、クリスチアーヌ・ドール、コレット・セガル、マキシム・フロミオ、シモーヌ・オーブリ ※前述の【『にんじん』 フランソワ少年と少女マチルド 監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ 原作:ジュール・ルナール】にもう少し追記いたしました。 2009年 09月 17日
![]() この『少年の瞳』の舞台は1930年代のオーストラリア。元々は英国の植民地であった国。英国好きなので好きな俳優方は英国にわんさか。オーストラリアにも優れた俳優方が多く好きなお方も多いのは、そんな歴史が関係しているのかもしれない。あまり国籍や人種で区別はしないので色々観る中で感じていることだけれど。 この映画は日本では劇場未公開。オーストラリアでは各賞を総なめにした作品だそうだ。この少年役のニコラス・グレッドヒルの出演作はこの映画しか知らない。大人たちの会話を耳にし瞳をうるうるさせる愛らしい少年。最後までお話の真相が細かく分からないのは、すべてこの少年の視線で描かれているからだろう。ミーハー故に、私はこの映画のもう一人の主役とも言える美しい叔母ヴァネッサ役のウェンディ・ヒューズが好き。他の作品でも素敵だけれど、この1930年代という時代設定で裕福な役柄。纏われる美麗なお衣装や濃い目のメイクのそのお姿は麗しい。時折、大好きなナスターシャ・キンスキーにホープ・サンドヴァルを足して、メグ・ティリーの雰囲気も重ねたような...。最後は英国に戻る船が事故に遭い死んでしまうけれど、PS少年の父親と若き日になにやら関係があったということらしい。なので、他の姉妹たちのPSを見つめる姿とは異なる。今も愛している人(姉の夫なのでややこしい)の姿を小さな少年の中に見ている。主役はPS少年なのだけれど、私はこのヴァネッサという貴婦人の人生にも興味を抱きながら観ていた。 PSというあだ名は変だけれど、皆そう呼んでいる。叔母が確か4人いた。お産の後死んでしまった母親シンディの遺言の中に書かれていた言葉が由来。この子供は「自分の人生のPS(追伸)のようなもの」だというような...PSが可哀相に思えた。優しい伯母ライラがPSの後見人となり6年を過ごしていた。決して裕福な時代ではないオーストラリアの1930年代。伯母夫婦は質素な生活の中で我が子のように温かく育てて来た。PSも実の両親のように慕っている。そんな矢先に英国からもう一人の叔母ヴァネッサがやって来る。PSを引き取りたいと。6歳の少年はライラ夫妻とヴァネッサの家を往来することになる。まったく違う過ごし方。ヴァネッサはお金持ちなので綺麗なお洋服をPSに与え、乗馬やピアノ、ダンスと色々習わせる。名門の学校に入れられるけれど、そこで「私生児」だとからかわれたりもする。PSはライラの元に帰りたい。けれど、養育費はヴァネッサの方が楽にある。ライラの夫ジョージが失業してしまったことは大きかった。当時のオーストラリアの不況を垣間見ることができる。PSの父親ローガンが突然現れてはまた汽車に乗って行ってしまう。金鉱を手にして戻ってくるというような夢を抱いて。父ローガンは妻のお葬式にも姿を現さなかったという。なので、PS少年はまったく父親を知らない。突如目の前に父親を見た少年の気持ちはどんなだったろう!きっと、よく分からない、言葉にもできない感覚だっただろうから、深く描かれてはいないので、勝手に想像して泣いてしまった。 PS少年が”ぼくはビルだ”という場面は特に感動的だった。実の母親の死を知り、父とも再会(また別れ)、叔母の死を経て、この小さな少年はまた少し成長したのだろう。辛いことが多いけれど、彼等(子どもたち)の前途は光に満ち溢れているものなのだから。そうであらねばならないと想い続けている。 1984年・オーストラリア映画 監督:カール・シュルツ 原作:サムナー・ロック・エリオット 脚本:マイケル・ジェンキンス 撮影:ジョン・シール 出演:ニコラス・グレッドヒル、ウェンディ・ヒューズ、ロビン・ネヴィン、ジョン・ハーグリーヴス、ジェラルディン・ターナー、イザベル・アンダーソン、ピーター・ホイットフォード 2009年 09月 16日
★寺山修司も絶賛された竹宮恵子作品というと欠かせない『風と木の詩』。私は連載時の途中からがリアルタイム。その頃の私は彼等の年齢より下だったけれど、不思議なくらいに違和感なく読み進めていた。後に、このアニメ化された映画をある友人と一緒に観たのだけれど、彼女は好きでも嫌いでもない...という感じだった。語った言葉が印象的で「ジルベールって女の子にしか思えない」と。面白いと思った。彼女には何か不自然なものを感じたようだった。女の子のような男の子でも男の子のような女の子でも私は変だと思ったことが一度もない(魅力的ならば憧れた)。私は今も作品で描かれる少年たちの世界を少女世界に置き換えて観ているのかもしれない、まったくの無意識の中で。男の子も女の子も同じく儚い刻を過ぎ行く。淡い想いを他者に抱くあの気持ちは誰にもあるだろう。私にもある。女の子であった。理解されないお方も多いだろう。いくらここまでボーイズラブという世界が市民権を得た今も。何かが違う気がする。私は限られた作品しか知らない。少女マンガが大好きだったことは誇りにも想う。けれど、早くに映画や音楽へと比重は大きく傾いて行き今に至る。すべてが私の大切な思い出たちであり記憶である。そして、今もこの作品を思い出すことで考えることが色々ある。歳を重ねる中でどうでもいい薀蓄も積もる。そんな「どうでもいいこと」が大切でたまらない!マンガが文学より劣ると安易に語るお方やそのような先入観を自然と持たれているお方も多い。私には優劣などない。美しい絵が沢山頁を彩りお話が進む。その原作が映画になると美しい絵は動き、語る言葉や音楽も一緒。頁を捲り読み進めてゆく愉しみとはまた異なるもの。このアニメ映画は僅か1時間程のもの。原作の最初の方のお話。セルジュの回想から始まる。そして、美しい音楽の調べは彼等の儚き刻を印象つける。幼き日のジルベールの微笑み。あの声。あの走る姿...もう戻り来ることのない時間。個人差はあれど、男の子も女の子にもある。今、立派な大人になっている人々にだって...。 ※14歳のジルベールとセルジュ。私はあまりアニメに詳しくないので声優方のお名前も知らない。けれど、セルジュのお声があの「のび太君」だとはわかる。「白い王子」ことロスマリネも好きだったと懐かしく回想しながら、何故か物悲しい風が私をよぎるかのよう。聖なるものと邪なるもの。その狭間を想う。私の好きな世界はどうもその境界を漂うものが多いようだ。故に、考えることばかり、何故?と疑問ばかりで生きているのだとも想う。 1987年・日本映画 監督:安彦良和原作・監修:竹宮恵子 絵コンテ:安彦良和 作画監督:神村幸子 美術監督:石川山子 撮影監督:高橋明彦 音楽:中村暢之 音響監督:千葉耕一 声の出演:佐々木優子(ジルベール・コクトー)小原乃梨子(セルジュ・バトゥール)榊原良子(アリオーナ・ロスマリネ)塩沢兼人(オーギュスト・ボウ)竹村拓(パスカル・ビケ)柏倉つとむ(カール・マイセ) 2009年 06月 05日
![]() ![]() ![]() 1981年・アメリカ映画 監督:ロバート・マーコウィッツ 製作:リンダ・オットー、アラン・ランズバーグ 撮影:ドン・バーンクラント 出演:ティモシー・ハットン、ブレンダ・ヴァッカロ、ロザンナ・アークエット、ポール・レジナ、ウィル・ウィートン、ジョン・レーン、ボニー・バートレット、セヴン・アン・マクドナルド 2009年 04月 06日
![]() ![]() バリー・リンドン/BARRY LYNDON 1975年・イギリス映画 監督・脚本:スタンリー・キューブリック 原作:ウィリアム・メイクピース・サッカレー 撮影:ジョン・オルコット 衣装デザイン:ミレーナ・カノネロ、ウルラ=ブリット・ショダールンド 音楽:レナード・ローゼンマン 出演:ライアン・オニール、マリサ・ベレンソン、パトリック・マギー、スティーヴン・バーコフ、ハーディ・クリューガー、マーレイ・メルヴィン、デビッド・モーレイ 2009年 03月 07日
![]() 久しぶりに、この『蝶の舌』を観返し、やはりラスト・シーンで胸がいっぱいになるのだった。グレゴリオ先生役のフェルナンド・フェルナン・ゴメス(故人となられたのは寂しい)は『ミツバチのささやき』以上に私の中で焼きついている作品。素晴らしい!そして、喘息持ちの体の弱い8歳の少年モンチョ役のマヌエル・ロサノ君は2500人もの中から選ばれデビューした少年。何ともいえない愛らしさで初々しい。その兄や両親の存在感も充分。そして、音楽は監督でもあるアレハンドロ・アメナバルで原作はマヌエル・リバス。 ”アテオ!アカ!”と共和派の連行される人たち(先生もいる)に人々は罵声を浴びせる。母親にモンチョも叫ぶように言われ、先生と目を合わせながら遠ざかる先生を追いかけ、石を拾い投げながら”ティロノリンコ!蝶の舌!”と叫び終わる。8歳の少年モンチョは新しい体制のことも今から始まる内戦のこともよく分からないはず。でも、先生とのお別れだということは感じていて、教えてもらった鳥の名と蝶の舌と叫ぶ。そう叫ぼうなんて考えてもいない、自然と少年の心が叫んだのだ。なので、私はその美しさにふるえ凍てつくような気持ちで涙する。 ![]() 「製作中、ルイ・マルの『ルシアンの青春』とロッセリーニの『ドイツ零年』がいつも私の心を離れなかった。『蝶の舌』は、気づかないほど穏やかな、絶え間ないクレッシェンドとでもいうべき構造になっているが、上映が終わったとき、ある時代の忘れることが許されない愚かな出来事について、観客の方々に何かを感じてもらえたらと思う。自尊心を潰され、汚名を負わされ、そしてその汚名に生涯に渡って苦しめられることになった”もうひとつの戦死者たち”・・・・・私は、原作者リバスを筆頭に、我々が彼らの威厳を復活させることに、少しでも貢献できたらと思っている。」 「『蝶の舌』は、少年モンチョが信頼する教師や新しい友人たちや家族らを通して、人生の現実に導かれる通過儀礼(イニシエーション)の物語である。愛とは何か、友情とは、貧富とは、自由とは、そして卑怯、自尊心、裏切りといったものを学んでいく。しかし、それは1936年の夏の訪れとともに突然終わりを告げる。」 監督のこれらのお言葉の後に私如きが何を言えようか!ただ、”上映が終わったとき、ある時代の忘れることが許されない愚かな出来事について、観客の方々に何かを感じてもらえたらと思う。”と仰るように私は何かを感じ受け取り考えることが出来たと思っているので、この映画に出会えたことを嬉しく思う☆(2007年6月30日に綴ったものに追記致しました♪) 蝶の舌/LA LENGUA DE LAS MARIPOSAS 1999年・スペイン映画 監督:ホセ・ルイス・クエルダ 原作:マヌエル・リバス 脚本:ラファエル・アスコナ 撮影:ハビエル・G・サルモネス 音楽:アレハンドロ・アメナーバル 出演:フェルナンド・フェルナン・ゴメス、マヌエル・ロサノ、ウシア・ブランコ、ゴンサロ・ウリアルテ 2009年 02月 24日
![]() ロンドンで暮らす裕福な少年ピーター君の丸坊主頭の姿から映画は始まる。児童心理学者のエバンズ博士との対話による回想...。クリスマスには大きな彩られたツリーがお部屋にあり、プレゼントに犬とおもちゃを貰ったと。そんな幸せな時間は短く、幼くして両親を戦争で亡くす。けれど、親戚の人々はまだ幼い少年にその事実を知らせることはできない。両親は外国に旅行に行っていると思うようにしていたようだ。子供心に両親が死んでしまったのだと感じていたけれど、まさか戦争で!とは思っていなかった。親戚中をたらい回しにされた挙句、優しいおじいさん(パット・オブライエン)と暮らすようになり、新しい学校へも通う。ある日、授業でドイツの戦争孤児たちの写真を見ることに。すると、級友が”君も戦災孤児だよ”と告げ喧嘩になる。両親は子供たちを救うために戦死したのだけれど、ピーター君には”他の子供を助けて、僕を捨てた”と思ったりする。町中で大人たちは戦争のお話ばかり。おじいさんは夜はお仕事で留守がちでピーター君は暗い夜を一人で過ごす日々。ベッドの横にはいつもバットを置いて...こんな状況で繊細で真心のある少年の心はどんなに恐怖だっただろう。 おじいさんの”明るいときには見えない、暗闇には見えるものがある”という言葉を信じて眠る。そんなピーター君は次第に夜の暗さが平気になってゆくけれど、多感な少年時代の想像力は豊かに働くのだろう。お風呂で髪を洗った後、髪が緑色になっていた。おじいさんと病院へ行くけれど、身体に異常はないという。例のないことだと。けれど、級友たちにはからかわれ、牛乳やお水のせいではないかと牛乳屋さんのおじさんも困ってしまう。本人が一番元の髪に戻りたいのに大人たちは髪を剃れば元に戻ると言って床屋さんで坊主頭にされてしまう。ピーター少年の幻想の世界。森の中であの授業で見た戦争孤児の少年少女たちに出会う。彼らはピーター君の緑の髪は”春の色、希望の色”だと言う。”戦争は子供を不幸にする”とも。そして、町の人々に戦争で地球が滅びること、愚かなことを告げて回る場面。軽やかな歌と綺麗な色彩の映像はとてもファンタジック。幻想的でメルヘン的とさえ感じるユニークな作風。ジョセフ・ロージー監督の秀逸な反戦映画!バーバラ・ヘイル扮する美人で優しい先生の存在も欠かせない☆ ![]() 緑色の髪の少年/THE BOY WITH GREEN HAIR 1949年・アメリカ映画 監督:ジョセフ・ロージー 原作:ベッツィ・ビートン 脚本:ベン・バーズマン、アルフレッド・ルイス・レヴィット 撮影:ジョージ・バーンズ 音楽:リー・ハーライン 出演:ディーン・ストックウェル、パット・オブライエン、バーバラ・ヘイル、ロバート・ライアン、ドウェイン・ヒックマン 2009年 01月 31日
![]() 終盤、病院で過ごすルカの治療はもう限界だと医師は告げる。ルカが父に”遊園地に行きたい”と言う。もう遅い時間ながら父は遊園地に向かい誰もいない夜の遊園地をふたりで過ごす。”ごめんなさい。お別れだね。でも泣かないでね...”というルカの最期の言葉を聞き息絶えた可愛い我が子を抱きしめながら、メリーゴーランドは回っている...その光景を見つめるヴェロニカも涙が溢れる。映画の最初にジャック・プレヴェールの詩が表れるのだけれど、私の持っている詩集とは少し違うけれど、おそらく『楽園』の「この愛」の中の一節だと想う。好きな美しい詩である☆ ![]() メリーゴーランド/L'ULTIMA NEVE DI PRIMAVERA 1974年・イタリア映画 監督:ライモンド・デル・バルツォ 脚本:ライモンド・デル・バルツォ、アントニオ・トロイソ 原作:マリオ・ガリアッツォ 撮影: ロベルト・デットーレ・ピアッツォーリ 音楽:フランコ・ミカリッツィ 出演:レナート・チェスティエ、ベキム・フェーミュ、アゴスティーナ・ベリ、マルゲリータ・メランドリ < 前のページ次のページ >
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★寺山修司も絶賛された竹宮恵子作品というと欠かせない『風と木の詩』。私は連載時の途中からがリアルタイム。その頃の私は彼等の年齢より下だったけれど、不思議なくらいに違和感なく読み進めていた。後に、このアニメ化された映画をある友人と一緒に観たのだけれど、彼女は好きでも嫌いでもない...という感じだった。語った言葉が印象的で「ジルベールって女の子にしか思えない」と。面白いと思った。彼女には何か不自然なものを感じたようだった。女の子のような男の子でも男の子のような女の子でも私は変だと思ったことが一度もない(魅力的ならば憧れた)。私は今も作品で描かれる少年たちの世界を少女世界に置き換えて観ているのかもしれない、まったくの無意識の中で。男の子も女の子も同じく儚い刻を過ぎ行く。淡い想いを他者に抱くあの気持ちは誰にもあるだろう。私にもある。女の子であった。理解されないお方も多いだろう。いくらここまでボーイズラブという世界が市民権を得た今も。何かが違う気がする。私は限られた作品しか知らない。少女マンガが大好きだったことは誇りにも想う。けれど、早くに映画や音楽へと比重は大きく傾いて行き今に至る。すべてが私の大切な思い出たちであり記憶である。そして、今もこの作品を思い出すことで考えることが色々ある。歳を重ねる中でどうでもいい薀蓄も積もる。そんな「どうでもいいこと」が大切でたまらない!マンガが文学より劣ると安易に語るお方やそのような先入観を自然と持たれているお方も多い。私には優劣などない。美しい絵が沢山頁を彩りお話が進む。その原作が映画になると美しい絵は動き、語る言葉や音楽も一緒。頁を捲り読み進めてゆく愉しみとはまた異なるもの。









