あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『赤い靴』 踊り続ける少女ヴィクトリア(モイラ・シアラー:MOIRA SHEARER)♪

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この映画を最初に観たのはハッキリしないのだけれど、まだ幼かった。夜の洋画劇場ではなくお昼か夕方の放送で母と一緒に観ていた。母にとって多分古い名画なので何か想い出があったのかもしれない。私は何となく一緒に。ところが、だんだん引き込まれて行くのだった、主人公のヴィクトリアに。赤い靴を履いて踊り周る。踊り続ける。綺麗な映像と共にとても怖い気もした。最後は可哀相だし。当時こんなに古い作品には思えなかったのは、ジャック・カーディフのカメラワークのお陰だろう。うん、そうに違いない!何を観ても好きみたい。このバレエ映画の名作は元々はアンデルセン童話のお話を脚色したもの。そして、一流のバレエ・スタッフを集めて大成功したものだという。監督や出演者のお名前もずっと後で知るのだけれど、この映画の影響からバレエが好きになったと言える。それから後、少女漫画で有吉京子さまの 『SWAN』 の連載が始まり愛読していたのも懐かしい。そんな入り混じった記憶が今も忘れられずに蘇るのだから不思議。
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この『赤い靴』に登場するバレエ団の団長ボリス・レルモントフ(アントン・ウォルブルック)のモデルとなるお方は、バリエ・リュス(ロシアバレエ団)の主宰であったセルゲイ・ディアギレフなのだそうだ。勿論その活動は伝え聞くのみで観たことはないのだけれど(やっと観れました!)、かのニジンスキーやアンナ・パブロワを率いて、フランスを中心に世界中の注目を浴び、バレエ界の革新的な偉業を残すお方。何事もだけれど、何か運命を背負った者はそこから逃れることは出来ず、華麗に舞う姿の陰には常に血のにじむような日々が共にある。名バレリーナとなる代わりにヴィクトリア(モイラ・シアラー)は死ぬまで踊り続けなければならず、恋も許されぬという運命。赤い靴に魅せられ履いてしまう、その日から。美しさと残酷さが共存し、かつ現実と幻想を彷徨うかの如く夢の世界のようでもある。モイラ・シアラーは実際にプリマとしてロンドンで活躍していたところを抜擢されたという。続いて出演された『ホフマン物語』も好きなのでまたいつか♪

去年2月に「音楽と映画の宝石箱」で綴ったものに少し追記いたします。劇中、靴屋を演じるレオニード・マシーンは、弱冠21歳という若さで早くも世界中の舞台で振り付けを担当していたという。そんなレオニード・マシーンを見い出したのは、この映画のバレエ団長のモデルとなったセルゲイ・ディアギレフ。天才舞踏家のニジンスキーを育てたお方でもある。そして、ディアギレフの恋人としてもニジンスキーの後継者となったことは、当時、公然の秘密ごとでもあったそうだ。また、ディアギレフはジャン・コクトーとの親交も深かったのだから恐るべきお方なのだと、あれこれ想い巡るのでした☆

※映画ファンのお友だちがいてくださるのだけれど、意外なことに、あまりミュージカルや舞踏映画はお好きでないお方も多い。私は音楽も大好きなので嫌いなはずはない映画ジャンル。欧州映画を好んで観ていた私が”アメリカにはミュージカルがあるのだ!”と歓喜した、フレッド・アステアに魅せられし以降、今もバレエに限らず舞踏ものとなるとワクワクしてしまう♪

★『バレエ・リュス』やその他のバレエ・舞踏に関することも、追々(更新予定ばかりでのんびりですが、宜しくお願いいたします)♪

赤い靴/THE RED SHOES
  1948年・イギリス映画
監督・脚本:マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー 撮影:ジャック・カーディフ 音楽:ブライアン・イースデイル 出演:モイラ・シアラー、アントン・ウォルブルック、レオニード・マシーン、ロバート・ヘルプマン、マリウス・ゴーリング、リュドミラ・チェリナ、アルバート・バッサーマン
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by claranomori | 2008-06-20 11:54 | バレエ・ミュージカル