あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『翼をください』 (レア・プール監督)

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『翼をください』!この作品も何度も観ている。ミーシャ・バートンが好きなので彼女がお目当てだった。ところが、もう主になる3人の女の子たち、それぞれ可愛くて切なくて...。1978年のカナダのトロントで実際に起きた少女による猟奇殺人事件を基に書かれた原作の映画化。原作を読んでいないのだけれど、この映画では殺人事件は出てこない。でも、ポーリー(パイパー・ペラーボ)が愛するトリー(ジェシカ・パレ)と交際する男子に決闘を申し込み彼の足に剣を刺してしまう。そして、傷を負ったハヤブサを森で飛べるようになるまでに仲良くしていたポーリーは、そのハヤブサと共に飛んでしまう。舞台は女子の寄宿学校。時代は1970年代終わり頃。劇中ポーリーは”私はレズビアンじゃない。トリーを愛しているの!”とメアリー(ミーシャ・バートン)に語るシーン。両親の愛を知らない少女ポーリーはやっと、自分を愛してくれる人が現れた。それが同性だったというだけ。彼女の一途な思いは暴走してしまい、狂気と共に闇に飲み込まれてしまった。結末の悲劇に至るまでの、彼女たちのそれぞれの心の描写が好き。トリーの父親は頭が堅く同性愛を理解出来ない人。そんなことを分かっているトリーはまだ自立出来ないし絶縁されるのを恐れる。そして、ポーリーを愛しているけれどジェイクという男子の恋人になる。そんな二人と同室のメアリーは戸惑いながらも静かに接していて自分も少しずつ成長する姿を好演している。メアリーはその学校へは新入りで母を無くした悲しみが心に大きく刺さっていた。最初から最後までメアリーの語り(ナレーション)は重要に思う。ポーリーとトリーが一緒にベッドにいるところを他の女子達に目撃されてしまう。そこから、二人の仲は元のようには戻れないものに。あざ笑い軽蔑の眼差しをポーリーに向ける少女たち。”伯母もレズだから気にしない。”という少女もいる。でも、ひたすらトリーへの愛、彼女を失いたくない、失うのなら存在理由は無い...。”あなたのことを理解しているつもりよ。”と心配して見守る先生の言葉にもう少し耳を傾ける事ができたなら...などとも思ったり。でも、思春期の純粋さ故、猛禽のような激しさで突き進むポーリーの加速する姿は切なく愛らしく純粋すぎて痛い。

この3人、みんな素晴らしい!当時一番年少のミーシャ・バートンは『キャメロット・ガーデンの少女』からのファンなので、今はすっかりスラリと身長も伸びたけれど可愛い。このメアリー役もピッタリだと思う。途中でヴァイオレント・ファムスの音楽が流れたり、エンディング曲も含め音楽も良く、そしてカナダの美しい風景も印象的。そして、彼女たちの制服姿(ジャケットとネクタイにチェックのミニスカートと黒いハイソックス)も好き。さらに、時折スローモーションのような映像になる辺りもとても綺麗♪授業でシェイクスピアの「マクベス」が出てくるのも嬉しい。ずっと思っていること、好きになる、人を愛するという尊い気持ちは誰もが持っている。その相手が同性でも異性でも。・・・昨日また観てしまいまた泣いていた。”愛”とは尊く美しいものだけれど、なかなか困難なものだなぁ...と☆

翼をください:LOST AND DELIRIOUS
      2001年・カナダ映画
監督:レア・プール 出演:パイパー・ペラーボ、ジェシカ・パレ、ミーシャ・バートン

★以前、「音楽と映画の宝石箱」に綴ったものです。纏めることにします♪
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by claranomori | 2007-02-10 03:32 | 銀幕の少女たち・少女映画