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あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『豚が飛ぶとき』のリリー(マリアンヌ・フェイスフル)とおしゃまな少女ルーシー(レイチェル・ベラ)♪

『豚が飛ぶとき』のリリー(マリアンヌ・フェイスフル)とおしゃまな少女ルーシー(レイチェル・ベラ)♪_b0106921_053192.jpg
マリアンヌ・フェイスフル様が大好き!なので、関連した映画も観ることになる。最も代表作で主役となると『あの胸にもういちど』。劇場公開の主演というと、とても久しぶりの『やわらかい手』(6月観に行く♪)も楽しみにしているところ。このサラ・ドライヴァー監督の『豚が飛ぶとき』(1993年)も重要な役で出演されているファンタジックで素敵な映画。このタケコプターのようなものを頭につけているお姿も愉しい!マリアンヌ・フェイスフルが演じるのはどこか寂しげな女性リリー。もう一人のおしゃまな可愛い少女ルーシー(レイチェル・ベラ)のお二人は幽霊なのだ。
『豚が飛ぶとき』のリリー(マリアンヌ・フェイスフル)とおしゃまな少女ルーシー(レイチェル・ベラ)♪_b0106921_055474.jpg
寂れた風情の港町の片隅に小さなアイルランド系のバー”エリンの薔薇”というお店がある。そこで働くダンサーのシーラ(マギー・オニール)が、一階に住む家主マーティ(アルフレッド・モリーナ)にお店の物置から持ち帰った古いロッキング・チェアをプレゼントする。マーティはあまり生気がなく、子供にジャズ・ピアノを教えてどうにか生活している男性。この古い椅子にリリーとルーシーの二人の幽霊が棲んでいるのだった。アンティークなドレスを纏った少女ルーシーとリリーはこの椅子の上で死に至り、今はマーティの家にやって来た。このリリーは嘗て”エリンの薔薇”のマダムで、お店も活気に溢れていた頃。マーティはこの嘗てのマダム、リリーは病気で死んだのだと聞かされていた。まあ、突然幽霊が現れて慌てふためくマーティながら、そうした繋がりから嘗ての友人や家族の姿が幻の如く現れる。そんな中、頑固者の父親の幽霊とも再会する。しかし、マーティは気づかない。二人の幽霊に誘われて散歩に出かけたりする。そんなお話をシーラにしても彼女は信じない。でも、二人が現れる!
『豚が飛ぶとき』のリリー(マリアンヌ・フェイスフル)とおしゃまな少女ルーシー(レイチェル・ベラ)♪_b0106921_06986.jpg
リリーは嘗ての”エリンの薔薇”が低俗なお店に成り下がったことを嘆き、霊力を使ってぐちゃくちゃにしたりする。嘗てのリリーの夫フランク(シーモア・カッセル)は暴力的な人で、熱病で先に死んだルーシーはそのフランクが妻リリーを殺すのを見ていたという。だんだんと事の真相が明らかにされるけれど年月が経っている。リリーは残した娘キャスリーンにせめてお金を贈りたいのだという。そうして、娘探しにを始めるマーティとシーラ・・・。このような”幽霊譚”をユニークでファンタジーの世界に描きながら何かしら伝わるものは何だろう!と想う。音楽を担当しているのはジョー・ストラマー!サラ・ドライヴァーやジム・ジャームッシュの音楽的センスにもいつも共感してしまう。また、不思議なのに自然な感じ、詞的にすら感じるこの映画は、エイズで亡くなったサラ・ドライヴァーの友人でもあったハワード・ブルックナー監督を偲んで撮られたものなのだそうだ☆

豚が飛ぶとき/WHEN PIGS FLY
    1993年・アメリカ映画
監督:サラ・ドライヴァー 製作総指揮:ジム・ジャームッシュ、デニス・ウィグマン 脚本:レイ・ドビンズ 撮影:ロビー・ミューラー 音楽:ジョー・ストラマー 出演:アルフレッド・モリーナ、マリアンヌ・フェイスフル、レイチェル・ベラ、マギー・オニール、シーモア・カッセル
by claranomori | 2008-05-16 23:57 | 銀幕の少女たち・少女映画