『トリュフォーの思春期』の少年少女たち♪
2008年 05月 09日
音楽はフランス映画の歴史に欠かせないモーリス・ジョーベール!挿入歌にはシャルル・トレネの『日曜は退屈』が使われている(昨日、永瀧達治さんのシャンソン・トーク会でもトレネのお話が少しされた。それも私のツボである少年愛に触れられたことでトキメク瞬間だった♪)。そうそう、この作品の原題は”おこづかい”という意味。トリュフォー監督のご自身の少年時代の回顧でもあるのだろうけれど、観ている私もすんなりと思春期に戻ってゆくような優しいメルヘン的な映像詩が綴られているように想い大好きな映画!素人子役たちをこんなに沢山起用してこんなに素晴らしい映画にされた。トリュフォーの子供たちに対する深い愛情がどれだけのものか!!と胸を打つ。ジュリアン少年が身体検査で体中に傷があることで、彼が親からの虐待を受けていたことが分かる。多分、私がこうした子供の虐待による傷(心も)を映像で最初に観たもの。なので、劇中の子供たちと同じ様に私もとっても驚き、困惑したものだった。思春期の淡い恋心や友情も織り込まれながらも、このような描写もある。そこにトリュフォーの訴えかけてくる力を感じる。それはとても辛辣でもありリアルに感じるもの。なので、好きなのだと想う。ただの少年少女映画を作って儲けようなどとは微塵も想ってはおられない。他の作品からも窺えるけれど、トリュフォーの心、映画への愛、その強さが私の心に突き刺さる☆
トリュフォーの思春期/L' ARGENT DE POCHE
1976年・フランス映画
監督:フランソワ・トリュフォー 脚本:フランソワ・トリュフォー、シュザンヌ・シフマン 撮影:ピエール=ウィリアム・グレン 音楽:モーリス・ジョーベール 出演:ジョリー・デムソー、フィリップ・ゴールドマン、リシャール・ゴルフィー、シルヴィー・グレゼル、パスカル・ブリュション、イバ・トリュフォー
※一番上の少年少女たちの画像を見ては嬉しくて仕方の無い私...”ヘンタイ”かもしれない。でも、大人が主人公の恋愛映画もコメディもフィルム・ノワールも時代劇も好き。その辺のバランスは自分なりにとってはいるつもり。音楽もシャンソンも好きだけれどロックも好き!BRIGITTE内の各コンテンツで、これからも私の心に届く愛するものを大切に想い綴ったりしてゆこうと想っています。本来は美しいものに溺れて息絶えたいような者なのですが、今を生きている。贅沢にも長生きしたいと想っている。根性無しなのですぐに折れそうになる。そんな時にいつもエネルギーを得ては生き返る。それは愛する音楽や美しいものたち。結局は”愛”という処の旅の途中なのだと想っています。”愛”などと軽々しく語るにはまだまだ青二才!