あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『尼僧の恋』の少女マリア(アンジェラ・ベティス:ANGELA BETTIS)♪原作:ジョヴァンニ・ヴェルガ

私はフランコ・ゼフィレッリ監督作品が好きなので映画の『尼僧の恋 マリアの涙』(1993年・イタリア映画)を先に観て、後にジョヴァンニ・ヴェルガの書簡体の原作を読みふたたび涙した(泣いてばかり!)以前から何となく感じていたのだけれど、どうも”尼僧”がヒロインのものに弱いよう...何故かな?禁欲的な世界が好きだし、静謐さの中に見え隠れする心の葛藤などを繊細に描いた作品は大好きだからかも...。映画と原作では当然ながら違う。ゼフィレッリ監督は原作よりも救いを観る側に与えてくださったように想う。また、出演シーンは少ないながらも狂女アガタに扮する名女優!ヴァネッサ・レッドグレイヴの存在も流石に強烈だった。そして、マリアの初めての”恋”という感覚に戸惑う姿を、静かに繊細に演じていたアンジェラ・ベティスがとても好き!原作のマリアと同じように19歳頃の出演作。
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時は1854年のシチリアの港町カターニア。美しい娘マリアは幼いときに両親を亡くし、7歳から12年間修道院で過ごしていたのだけれど、コレラの流行により一時実家に戻る。その時の外の世界や人々にめまいがするほどの驚き!そして、青年ニーノと出会う。お互いに心は通じ合っているけれど、マリアは自分のその気持ちに戸惑いと罪を感じるのだった。ああ、美しい純真な清らかなマリア!!先述の狂女アガタも恋するが故に心を病んでしまい独房に入った尼僧で、その姿を見て恐れを抱くマリアながらもどこかで通じ合うものがあるのだ。コレラの脅威が去ってまた修道院に戻るマリア。ニーノは義妹ジュディッタと結婚する。その後、原作でのマリアのニーノに会いたいと願う気持ち(幻想)を、映画では実現化した。また、精神を病んだ末の悲しいマリアの最期も映画では神の道へと余韻を残す終え方で描かれていた。ロマンスというよりもマリアの心の揺らぎに心打たれた。マリア自身が”恋”だと感じているのとも違うのだ。その初めて起こる感情に戸惑う姿が狂おしいほどに美しい!
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また、この映画の方ではルキノ・ヴィスコンティの『揺れる大地』が冒頭でオマージュ的に使われている。フランコ・ゼフィレッリは嘗てヴィスコンティの助監督だった。2002年の『永遠のマリア・カラス』(ファニー・アルダンとジェレミー・アイアンズが素晴らしい!)でもヴィスコンティのお写真がさり気なく置かれていた。そんな私の好きな世界が映画と小説の中で光輝く☆
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by claranomori | 2008-02-19 23:10 | 銀幕の少女たち・少女映画