あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

ブノワ・マジメル:BENOIT MAGIMEL 『人生は長く静かな河』のモモ少年♪

b0106921_4365048.jpg
『人生は長く静かな河』(1988年のフランス映画)は公開当時映画館で観ることができ、今も心に残る映画のひとつ。エチエンヌ・シャティリエ監督もブノワ・マジメルもこの作品が初だったということなどは後から知った。何故、この映画を観たのだろう...よく覚えていないけれど、当時梅田のプレイガイド辺りに毎週のように通っていた。来日アーティスト情報や新作やリバイバル上映映画のチラシなどを頂いて帰り、その中から観たいなぁ~と思ったものを観ていたのだと想う。この映画はシニカルでありとても可笑しいものでよく笑っていた。赤ん坊の時に入れ替わってしまったモモ少年(ブノワ・マジメル)と少女ベルナデット(ヴァレリー・ラランド)とお互いの家族の階層の違いに監督の風刺が込められているし、それも実に軽やかに♪
b0106921_4373452.jpg
ブルジョワで敬虔な信仰深い家庭のルケノワ家と、貧乏でアナーキーなグロゼイユ家。北フランスの町に暮らす二つの家族。共通点は子沢山かな。ルケノワ家は並木道のお屋敷で、所謂きちんとした生活リズムに調和された名家。一方、グロゼイユ家はその反対側の物騒な地区の低家賃団地で暮らしている。モモ少年は本当はルケノワ家の息子なのだけれど、12年間グロゼイユ家の息子として育ってきた(看護婦ジョゼットの手違いで!)。ベルナデットも同じく。出生の秘密を知らされモモ少年はお互いの家を往来するようになり、子供たちは仲良く遊んでいる。心優しいモモ少年はルケノワ家に戻されても、育ったグロゼイユ家を忘れられずにふんわりした寝床で涙する少年なのだ。ベルナデットはショックから部屋に閉じこもりかなり神経症的な状態となる...どちらにしても、その当人も家族にとっても大事件なのだから!タイトルの『人生は長く静かな河』という響きは平穏で美しいもののようにも想えるけれど、劇中モモ少年がルケノワ夫人が取り乱した時に落ち着いた口調で”ママ、人生は長く静かな河じゃないんだよ。”と言い、ふとその言葉に夫人は落ち着きを取り戻すというような場面がある。
b0106921_437370.jpg
それにしても、グロゼイユ家は人間味たっぷりで面白い!グロゼイユ氏はアルジェリア戦争で負傷してからというものトランプに興じる日々、グロゼイユ夫人はゴシップ雑誌の”犯罪特集”を読んでいる。その子供たちはというと、社会に放り出され自ずと上手く生きている。タバコやアルコールや盗みもする。家族の一員には食料品屋のアラブ人アメッドもいる。家族は一緒に悪巧みもする。モットーは”できれば何でもタダで”なのだ。ルケノワ夫妻はベルナデットはそのまま我が娘として、そして、モモ(本名はモーリス)を引き取ることにする。モモは利発で優しい子で新しい家族にも溶け込んでゆく、二つの家庭を往来しながら。そんな子供の視線の大人というのだろうか...悲喜交々をコミカルに全編を貫いている。モモがルケノワ家の子供となってからグロゼイユ家は段々と裕福になってゆく(モモをダシにゆすりもする)、シメシメ!!といったところも可笑しすぎる☆
b0106921_4375076.jpg
   ♥この目つきが印象的な少女ベルナデット(ヴァレリー・ラランド)♪

※ブノワ・マジメルはこの子役時代(撮影当時13.4歳頃)から今も素晴らしい男優で、個人的には『王は踊る』と『ピアニスト』の役柄が好きかも♪蛇足ながら、『年下のひと』で共演したジュリエット・ビノシュとの間にお子様がおられるけれど、恋愛関係は終えているようだ。
[PR]
by claranomori | 2008-02-09 23:43 | 銀幕の美少年・少年映画