ベルエポック (フェルナンド・トルエバ監督)
2008年 02月 05日
映画の素晴らしいところは、今という時から逃れて、僕たちから見てもっといい時代だったと思える過去へ遡れるっていうことだ。
舞台は1931年の春。内戦の始まる前のスペインにおける束の間の優雅な季節。監督が語ってるように、こうして知らない時代、異国に映画の中で出会える素晴らしさ!恋をすることや生きることの素晴らしさを美しい映像と共に謳い上げ、観る者に至福を与えてくださるように想う。タイトルである「ベルエポック」は、平和で豊かな、最良の生活を追い求める夢の時代。通常の「ベル・エポック」という時代とは少し違うけれど同じ意味合いの優雅な時代。独裁制から共和制へという自由と微かな希望の光を見い出す時代背景を、登場人物たちの台詞の中にさり気なく織り込んで、でもユーモラスで楽しい。最初の画像のシーンが大好き!この自由へ向かう歓びのような生き生きした笑顔で光の中へ駆け出す姉妹たち、花咲く乙女たち☆
ベルエポック/BELLE EPOQUE
1992年・スペイン/フランス/ポルトガル合作映画
監督:フェルナンド・トルエバ 撮影:ホセ・ルイス・アルカイネ 音楽:アントワーヌ・デュアメル 出演:ホルヘ・サンス、ミリアム・ディアス=アロカ、アリアドナ・ヒル、マリベル・ベルドゥ、ペネロペ・クルス、フェルナンド・フェルナン・ゴメス、マリー・カルメン・ラミレス、ガビーノ・ディエゴ、ミシェル・ガラブリュ