人気ブログランキング | 話題のタグを見る

あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

林檎の谷 ( ダンテ・ガブリエル・ロセッティ)

『林檎の谷』は、 ダンテ・ガブリエル・ロセッティ(Dante Gabriel Rossetti)が後にバラッドにするために書かれた散文小説。 幻想的で幽玄な世界。眠りや夢、魔女(サイレン)や谷間の深い河底で、自生する林檎の樹に覆われた場所。その中での一番の大樹の、大枝が分かれる又のあたりに、黄金なす髪の美しい女性が立って歌を歌っている...。

眠ればいろいろな夢を見る、と人は言うが、
生まれてこのかた、自分はただひとつの夢しか見ない。


と始まる19世紀末の英国らしい幻想物語。死者たちの白い顔が、穴の中で自分を迎える・・・という箇所で、冷え冷えした寝床に目覚める。けれど、ついに自分は永遠の供たちと横たわっているのだ、という感じは変らず、手にはまだあの林檎の感触が残っていた。

林檎の谷 ( ダンテ・ガブリエル・ロセッティ)_b0106921_8464993.jpg
※この絵は『海の呪文』で、『林檎の谷』と直接関係はないのですが、イメージ的に浮かびましたものです。ロセッティの残された詩やソネット、絵には好きな作品が多数あるので、またゆっくりとですが追々♪
 
by claranomori | 2007-12-09 08:37 | 19世紀★憂愁のロマンと美