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あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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フレデリック・レイトン:LORD FREDERIC LEIGHTON 

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             ♥母と子(さくらんぼ)1865年♪

フレデリック・レイトン(1830~1896)は、英国ヨークシャーのスカーバラ生まれ。幼少時より家族でヨーロッパ旅行をしていたので、数ヶ国語を話し美術に関する知識も自然と身に付き深めていたと想われる。さらに、フィレンツェ、フランクフルト、パリ、ブリュッセルなどで本格的な美術教育を学び、ロンドンに戻ってからはラファエル前派の芸術家たちとの親交も深めるようになる。その後、1878年にロイヤル・アカデミー会員となり会長にも選ばれ20年間就任していた。1896年に芸術家では初の、貴族の爵位である卿(サー)の称号を与えられたお方でもある。なので、フレデリック・レイトン卿と記されることも多い。でも、その同月にお亡くなりになっている。
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            ♥書見台に向かって(1877年)♪

レイトンは後期ヴィクトリア朝の新古典主義を代表する画家でもあり、優美な非現実的ともいえる画風に私はうっとり♪晩年の名作!『燃え立つ6月』は1895年に完成し、ロンドンのロイヤル・アカデミーに初めて展示されたものだそうだ。しかしながら、誰も買い手が付かなかったというお話には驚くばかり...レイトンの死後、その絵画は遺族が管理していたそうだ。時代の流れというものはどんな分野にもあるもの。運命的なものや巡り合わせなどを想う。20世紀になると、モダニズムの台頭により、ヴィクトリア朝時代の画風は急激に失速してゆく。そして、1930年代まで”ヴィクトリアン・アートは時代遅れ”とされ続けてきた。ようやく、再評価となり彼らの甘美な唯美主義ともいえるような”美”の追求者たちの作品がまた世界を廻るようになった。お陰で、私はレイトンの作品に出会うことができたのだと想うと嬉しい。レイトンは同性愛者(とても美男子だったそうだ!)のお方で、その繊細な審美眼は際立ち、作品の中には裸体も多く描かれていてその色合いや曲線など独特の芳香を放っているように感じる。此処では少女を題材に描いたものの中から好きなものを3点選んでみました。オリエンタルな雰囲気も漂う優美な世界。”無言歌”は特に大好きで少女漫画ルーツな私が好きになるのは当然!というような世界観。この少女はどことなく中性的な魅力で美しいのです☆ああ、束の間の逃避行♪
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             ♥無言歌(1860年~1861年)♪
by claranomori | 2007-12-05 03:39 | 絵画の中の少女・女性たち