青い麦 (監督:クロード・オータン=ララ 原作:シドニー=ガブリエル・コレット)
2007年 11月 01日
公開当時は16歳の少年と白い婦人ことダルレエ夫人(エドウィジュ・フィエール)との関係が非難されたりしたそうだ(古き良き時代)。このエドウィジュ・フィエールがまた素晴らしい女優さまで、ジャン・コクトーの『双頭の鷲』(さらに古く1947年)の王妃の姿も気品と威厳に満ちた美しさで素敵だった。そして、ヴァンカ役のニコール・ベルジェの愛らしさが好き。その後いくつかの作品に出演されていたけれど、事故により30歳で他界されている。この『青い麦』は私の世代の作品ではないけれど、色褪せる映画ではないのは、誰もが思春期や青春時代を通過儀礼のように体験し、それぞれの想い出たちを持つからなのだろう。行ったこともないブルターニュの陽光や草の香りが、ほんのりと切なく感じられるなんて☆
青い麦/LE BLE EN HERBE
1953年・フランス映画
監督:クロード・オータン=ララ 原作:コレット 脚本:クロード・オータン=ララ、ジャン・オーランシュ、ピエール・ボスト 撮影:ロベール・ルフェーヴル 音楽:ルネ・クロエレック 出演:エドウィジュ・フィエール、ピエール=ミシェル・ベック、ニコール・ベルジェ、ジョジアーヌ・ルコント、ルイ・ド・フュネス