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あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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アール・デコの華 ★ ルイ・イカール:LOUIS ICART 『赤ずきん』 『マノン・レスコー』 (1927年)

アール・デコの華 ★ ルイ・イカール:LOUIS ICART  『赤ずきん』 『マノン・レスコー』 (1927年)_b0106921_30361.jpg

★ルイ・イカール(LOUIS ICART:1888年9月12日~1950年12月30日)は南フランスの古都トゥールーズ生まれのイラストレーターであり版画家。"アール・デコの華"とも称されるルイ・イカールの全盛期は1920年代~1930年代のようです。アール・デコにとどまらず、ロココ絵画の影響、二つの大きな世界大戦、とりわけ20年代のフランスは"レ・ザネ・フォル"と呼ばれる狂騒、狂乱の時代であり、アメリカはジャズ・エイジとぐんぐんと大国へと経済発展を遂げ行く。そして30年代に入ると、ナチズムの擡頭と共に再びヨーロッパは暗雲に覆われるという時代。そんな時代背景の中で、ルイ・イカールは女性を描き続けていたのです。

上の作品は『赤ずきん』、下の作品は『マノン・レスコー』と題された共に1927年制作。モード雑誌にイラストを描いたり、版画、油絵を描いていたルイ・イカールの作品の特徴は、羽根であったり動物であったりもしますが、文学やオペラを題材にした作品も多数残されています。1980年代後半に梅田の大丸で「ルイ・イカール展」が開催されたので行きました。予備知識無しでしたが、たいそう印象強く作品から何かを得ながらも、描かれる少女や女性たちは美しくも、どこか不穏である魔性をも感じました。アベ・プレヴォーの『マノン・レスコー』のようにファム・ファタルな女性たちを感じたのかもしれません。ルイ・イカールの他の作品のこともまた♪

アール・デコの華 ★ ルイ・イカール:LOUIS ICART  『赤ずきん』 『マノン・レスコー』 (1927年)_b0106921_304914.jpg

by claranomori | 2012-12-06 02:55 | 絵画の中の少女・女性たち