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あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『輪舞』 マックス・オフュルス監督版 と ロジェ・ヴァディム監督版 原作:アルトゥル・シュニッツラー

『輪舞』 マックス・オフュルス監督版 と ロジェ・ヴァディム監督版 原作:アルトゥル・シュニッツラー_b0106921_2395386.jpg
★アルトゥル・シュニッツラー(Arthur Schnitzler:1862年5月15日~1931年10月21日)は、オーストリアの小説家、劇作家であり医者でもある。その医者であったことが作品中で恋愛、愛欲の心理と分析の描写、繊細でメランコリックなウィーン世紀末とデカダン的な憂愁の美が漂うように想います。新ロマン主義作家と位置づけされてもいます。
『輪舞』 マックス・オフュルス監督版 と ロジェ・ヴァディム監督版 原作:アルトゥル・シュニッツラー_b0106921_23105311.jpg
アルトゥル・シュニッツラーの1900年の戯曲『輪舞』の映画化されたものを二つ観ています。どちらもフランス映画で、豪華かつ美麗な役者方が揃っています。随分前にテレビで観たのが最初で、回転木馬の場面がとても印象強く残ったものでした。どちらも愉しめますが1950年のマックス・オフュルス監督作品の方が1964年のロジェ・ヴァディム監督作品よりも好きです。でも、モノクロ映画とカラー映画、やはり共にスター揃いなので魅入ってしまいます。

タイトルの『輪舞』あるいは『ラ・ロンド』のように恋愛劇を対話風に描き、最初の娼婦と兵隊から最後の士官と娼婦と連鎖しながら10人の男女が結局は一回りするというもの。マックス・オフュルス監督版ではお話を繋ぐ狂言回し役をアントン・ウォルブルックが演じておりますが、ロジェ・ヴァディム版にはこの役はありません。その点でもやはり狂言回し役の存在するマックス・オフュルス版の方が好きだと想えます。アルトゥル・シュニッツラーのこの戯曲は当時公演中止になっています。不道徳だということだったのでしょう。時代が移り変わり男女の恋愛模様も随分様変わり。シュニッツラーも戯曲中でやや皮肉を込めながらも軽妙にお話を進めてゆくようです。どうです、このダニエル・ダリューのお美しさ☆
『輪舞』 マックス・オフュルス監督版 と ロジェ・ヴァディム監督版 原作:アルトゥル・シュニッツラー_b0106921_23101228.jpg

【配役】1950年マックス・オフュルス版
狂言回し:アントン・ウォルブルック
娼婦:シモーヌ・シニョレ
兵隊:セルジュ・レジアニ
小間使い:シモーヌ・シモン
若主人:ダニエル・ジェラン
人妻:ダニエル・ダリュー
夫:フェルナン・グラヴェ
売り子:オデット・ジョアイユー
詩人:ジャン=ルイ・バロー
女優:イザ・ミランダ
士官:ジェラール・フィリップ

輪舞/LA RONDE
1950年・フランス映画
監督:マックス・オフュルス
原作:アルトゥール・シュニッツラー 『輪舞』
脚本:マックス・オフュルス、ジャック・ナタンソン
撮影:クリスチャン・マトラ 音楽:オスカー・ストラウス
出演:ダニエラ・ジェラン、シモーヌ・シニョレ、ダニエル・ダリュー、アントン・ウォルブルック、セルジュ・レジアニ、ジャン=ルイ・バロー、イザ・ミランダ、ジェラール・フィリップ、シモーヌ・シモン、オデット・ジョワイユ

『輪舞』 マックス・オフュルス監督版 と ロジェ・ヴァディム監督版 原作:アルトゥル・シュニッツラー_b0106921_23103878.jpg

【配役】1964年ロジェ・ヴァディム版
娼婦:マリー・デュボワ
兵隊:クロード・ジロー
小間使い:アンナ・カリーナ
若主人:ジャン=クロード・ブリアリ
人妻:ジェーン・フォンダ
夫:モーリス・ロネ
売り子:カトリーヌ・スパーク
詩人:ベルナール・ノエル
女優:フランシーヌ・ベルジュ
士官:ジャン・ソレル

輪舞/LA RONDE
1964年・フランス映画
監督:ロジェ・ヴァディム
原作:アルトゥール・シュニッツラー 『輪舞』
脚本:ジャン・アヌイ
撮影:アンリ・ドカエ 音楽:ミシェル・マーニュ
出演:マリー・デュボワ、ジェーン・フォンダ、ジャン=クロード・ブリアリ、アンナ・カリーナ、モーリス・ロネ、クロード・ジロー、カトリーヌ・スパーク、ベルナール・ノエル、フランシーヌ・ベルジェ、ジャン・ソレル、ヴァレリー・ラグランジェ、マリナ・ヴラディ


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by claranomori | 2012-03-17 23:01 | 文学と映画★文芸・史劇