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あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『我が心のパリ』 著:フジ子・ヘミング ★ 好きな言葉がいっぱい!やはり古き美しいものが好きです♪

『我が心のパリ』 著:フジ子・ヘミング ★ 好きな言葉がいっぱい!やはり古き美しいものが好きです♪ _b0106921_23194850.jpg

モンマルトルが好き。
ひびが入り、漆喰が剥げ落ちた壁には味があるじゃない。
建物の中から、今にもエディット・ピアフが出てきそう。
散歩していて、古い建物を見つけるとうれしくなる。
古いものに惹かれるから。
そして、この建物には、昔どんな人が住んでいたんだろう、
なんて想像するのは楽しいもの。
やっぱり、時間に磨かれたものには魅力があるわ。
だからアンティークはいい。
ここには、古い建物がいっぱい残っているから、
モンマルトルを散歩するだけで、わくわくしてくる。

フジ子・ヘミング 『我が心のパリ』 より

★フジ子・ヘミングのエッセイ『我が心のパリ』の中にはパリでの生活の様子が、素敵なお写真と言葉で綴られている。私は古きを訪ね其処から学ぶことが好きなので、年々今という時代とのズレを感じながらも、心のときめくものへと向かう。我が国日本の美、そしてやはり欧州の古い歴史、複雑な重い歴史を想うことが好きです。パリであれロンドンであれ、時に何百年も前の言葉や絵画に出会うことも多い。文明の変化はあれど、変わらぬもの、まったく古く感じない不思議な時間の往来がある。その中で、失いつつある、既に失われてしまったのかもしれない美に出会うと心が奮える。

雨の日が好き。白い花、特に百合が好き。
好きな時間は午後の四時。
夕陽がさしてきて、それがずっと消えるのがいい。

フジ子・ヘミングは1932年12月5日生まれなので今年80歳になられる。激動の時代、その人生ゆえに、言葉はより胸に響く。この『我が心のパリ』の中には好きな言葉がいっぱいで清々しい。世界的に活躍されるピアニストながら、日本での人気のブレイクは90年代以降。私も著作から知ったのです。読むと必ず私の心を代弁してくださる言葉がある。"よし、頑張ろう"という気持ちよりも、光と安らぎを得ながら、"ああ、人生は孤独であるがゆえに素晴らしいのだな"って。フジ子・ヘミングというお方のように強靭かつ自由な精神を私は持ち得ていないけれど、自由である為には孤独を引き受けなければならない。自由という言葉は陳腐にもなるけれど、本来は崇高で美しいものに想うのです。ただ、その代償は途轍もなく大きいとも。現実の悲惨さ、残酷さをこれでもかと。最近は「絆」という言葉さえ、何だか分からない。私は日本でこれからも生きてゆく。古き日本の歴史、文化、日本人の心、美徳というものを大切にして残された人生を共にしたいと、不思議の国或いは果てのないロマンの旅路を光と共に♪


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by Claranomori | 2012-03-15 22:11 | 詩人・作家・画家・芸術家