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あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『古いことの正義』 作:萩原朔太郎 ★ 『虚妄の正義』 アフォリズム集 -芸術に就いて- より

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古いことの正義

人が生活熱情や、イデヤや、憧憬や、ヒューマニティや、夢見る強い衝動やを持ってることで、もし時代的に「古い」と言われるならば? 古いことはいかに正義なるかな! 
―或る浮薄なる近頃の唯物主義者や、新時代主義者に向って言うのである。

萩原朔太郎
『虚妄の正義』 -芸術に就いて- より

★萩原朔太郎(明治19年:1886年11月1日~昭和17年:1942年5月11日)は、「日本近代詩の父」と称される、大正時代を代表する詩人であり歌人。萩原朔太郎の詩には直観的に響くものがあった。その高校生の折の私、あの教室の机に座り、なにやら思考に耽る私が蘇るようでもある。10代の多感な時期に強烈な影響を受けたものたちは消え失せはしないようで、この萩原朔太郎の『虚妄の正義』と題された講談社文庫を購入したのは1994年。ついこの間のことのようながら20年近く時が経ている。アフォリズムの嵐の御本ゆえ、大量の付箋と共に年月の割には古びている。この古びた書物と共に私も歳を重ねている。不思議な至福感で心は晴れやかになる。萩原朔太郎の詩に多数好きなものがあるように、またアフォリズムも多数ある。今の私に飛び込んできた言葉の一つがこの『古いことの正義』であった。「かっこいい」と想い気持ちがすっきりした。そして、古びた付箋を新しく幅広のものにし、清々しい日曜日の朝を迎えている。今朝はまだ小鳥の囀りが聞こえないのがやや気がかりかな。

【追記です】
●気がかりな小鳥の声が聞こえました。元気な様子です。いつもよりも軽やかに長めの歌を歌っているようです。いつも私の作業机の近くの窓、あるいは近い処に止まったりしている小鳥たち。ちょっと今朝は私の方が早起きだったのかな。何を歌っているのだろう...と耳を傾けてしまいます。これもまた、私のささやかな至福の時なのです♪
by claranomori | 2012-02-19 06:10 | 愛の花束・日本の抒情・文学