人気ブログランキング | 話題のタグを見る

あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

『たくさんのお月さま』作:ジェームズ・サーバー 訳:今江祥智 絵:宇野亜喜良(1989年)★10歳のレノア姫

『たくさんのお月さま』作:ジェームズ・サーバー 訳:今江祥智 絵:宇野亜喜良(1989年)★10歳のレノア姫_b0106921_9291854.jpg
★アメリカの作家ジェームズ・サーバー(James Thurber:1894年12月8日~1961年11月2日)の1944年の作品『たくさんのお月さま』の中の、海辺の王国のお姫様。名前はレノア姫。もうすぐ11歳になるお姫様。姫の望みは何でも叶えてやろうとする優しい父王や家来たちとお城に住んでいる。ある日。木いちごを食べすぎて病気になってしまう。レノア姫は「お月さまをもらったら元気になると思うわ」と言うので大騒ぎとなる。この難題を巡り王様や家来、魔法使いたちも大変。そこで呼ばれた道化師がレノア姫にどんな月がほしいのかと尋ねると、「自分の親指の爪よりちょっぴり小さく、窓の外の木のてっぺんぐらいのところにいる金でできた月」って答えるのである。道化師の機転とレノア姫の言葉が愉快な愛らしいお話。

子どもの王国から学ぶこと、驚かされることって多い。私が子供の頃も、奇妙な事を言ったり、急に感激して泣き出したりするので、どこか痛いのではと幼稚園の先生に心配されご迷惑をおかけしたこともある。5歳なリ10歳なり、20歳なり30歳、40歳なり50歳...その時々の感じ方や考え方は違う。また同い年でも人それぞれの感性で受け取り方は様々。そういうのって愉しいと思いませんか?私は愉しいです!なので、物語の中の子どもたちが大好きです。絵本や児童文学に限らず、色んな物語の中の少年少女たち、ユニークで奇想天外な発想や行動をしたり、時にヒヤヒヤさせられたり、愛らしくも残酷だったり、子供だからと侮ってはならない、子供の心で優しさや悲しみを受け止めているのだから。

★上の絵は宇野亜喜良氏がイラストを担当した1989年発行の絵本より♪
by claranomori | 2011-02-09 08:44 | 童話・絵本・挿絵画家