あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『細雪』監督:市川崑★大好きな岸恵子さん他豪華キャスト!原作:谷崎潤一郎 (1983年)

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★前回観たのは桜が満開の折に久しぶりに市川崑監督の『細雪』(1983年)に三度感動。「桜」は綺麗で可愛く儚げ。そして桜の木から想像されるイメージは実はあまり愉快ではない私。毎年家族で行ったお花見の想い出たちと、すっかりお花見から遠ざかってしまった私の心が「桜」を見ると不思議な感覚を覚えるような。なので、実は春はあまり好きな季節ではなくなってしまった。「桜」というと谷崎潤一郎、あるいはもう少し怖い所では坂口安吾などが浮かぶ。

『細雪』は谷崎潤一郎の原作。3度映画化されているけれど、私は世代的にこの1983年の市川崑監督の作品が好き。さらに、長女:鶴子役の岸恵子さんが子供の頃から好きで今も大好きな女優さま。嘗て観た時と年齢も環境も変わっているので、感動もまた違ったものだった。でも、最後は涙が溢れていた。京都の嵯峨での宴、見事な桜吹雪の映像はいつ見ても圧巻!そして、4姉妹のそれぞれの性格、テンポの良い会話、美しい関西弁、美しいお着物、髪飾り、家具等、そして豪華な俳優陣(故人も多い)...を堪能。特に、長女:鶴子と次女:幸子(佐久間良子さん)のやり取り、言葉も仕草も素晴らしい!昭和13年という戦争が近づく頃の昭和、大阪の船場。

三女:雪子役の吉永小百合さんの内に秘めた演技も美しいと思った。四女:妙子役の古手川祐子さんも、みんな今から思うととてもお若い。もう20数年以上前の作品なのだ。洋画を観る方が多いのだけれど、日本の映画も好きな作品はいつまでも色褪せることは無い。邦画は情けない程、昭和で止まったままだけれど、また観たくなる日本映画のことも追々に。

すっかり日本も変わったけれど、忘れたくないものって大切にしたいと思う。温故知新、好きな言葉。この映画を観てさらに強く胸に言い聞かせている気がする。子供の頃、おじいちゃんのお家に行くと、母がよく「本家に挨拶に行って来るからついておいで。」と言われてトコトコ付いて行った。「本家」って何だろう?と思いながら。昔の人は今の少子化と違い兄弟姉妹が多いから羨ましい。でも、それぞれの立場や家族、色んな葛藤や言い争いもあるのだと思う。「みんな、ええようになったらええなぁ~。」と最後に岸恵子さんが見事に語る。名台詞!

東宝の50周年記念作品というだけあって、脇役の方も名優さんがいっぱい。三宅邦子さんや白石加代子さん、根岸明美さんも好き。江本さんも出ていたのだった。お久役の三條美紀さんも好きなので再会出来て嬉しく思えた。嘗て綴ったものに加筆したものですが、やはりこの映画が大好き!

細雪
1983年・日本映画 
監督:市川崑 原作:谷崎潤一郎 脚本:日高真也、市川崑
撮影:長谷川清 美術:村木忍 編集:長田千鶴子
音楽:大川新之助、渡辺俊幸 助監督:吉田一夫
出演:岸恵子、佐久間良子、吉永小百合、古手川祐子、伊丹十三、石坂浩二、岸部一徳、三條美紀、江本孟紀、仙道敦子、常田富士男、小坂一也、三宅邦子、根岸明美、白石加代子、細川俊之、浜村純

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by claranomori | 2010-11-27 19:12 | 文学と映画★文芸・史劇