『アリスの恋』監督マーティン・スコセッシ主演エレン・バースティン★オードリー役はジョディ・フォスター
2007年 01月 20日
1970年代のアメリカ。社会の中で自立して生きていく女性たち。そんな女性ドラマが多数あるけれど、この『アリスの恋』はそんな代表作のひとつ。マーティン・スコセッシ監督にしては珍しい作風だけれど、こういうのも作って下さって嬉しい。アリスは未亡人とは言え、まだ32歳。歌手になる夢も捨ててはいない。でも、その日その日を生きていくためにはお金が必要。ツーソンの町のウェイトレスをしながら息子トムと喧嘩したりじゃれ合ったりして、泣いたり笑ったりして生きている。恋もする。でもその相手が悪い場合もある(ここではハーヴェイ・カイテルがサディスティックな妻のある男性としてちょっと出てくる)。息子のトムも母親に恋人ができると何か面白くない!でも、風変わりなちょっとおませで不良の少女オードリー(ジョディ・フォスター)と仲良くなる。デヴィッド(クリス・クリストファーソン)がアリスを気に入りふたりは仲良くなるけれど、トムは反抗する。恋もしたい、仕事もある、夢もある、でも息子はかけがえの無い存在。そんな葛藤から、アリスとトム親子は町を出て故郷に向かう決意をする。でも、デヴィッドから結婚を申し込まれるアリス。そして、実はトムもデヴィッドが嫌いではなかったので喜ぶ。二人は笑いながら町を歩く...その親子の姿が自然で素敵に思える。
エレン・バースティンはとても生き生きとした感情豊かなアリスを演じている。この作品でオスカー受賞となった。私は当時11歳か12歳頃のジョディの登場するシーンは特に好き!横分けのショートめのブロンドの髪と相変わらず冷めたあの感じで、少年ぽく可愛い(この後、同じくスコセッシ監督の『タクシードライバー』への出演と続く。ハーヴェイ・カイテルもご一緒に)。トム役の眼鏡のひ弱な感じとソバカスが愛らしいアルフレッド・ルッター君はこの後、『がんばれ!ベアーズ』にも出演している。
1974年・アメリカ映画
監督:マーティン・スコセッシ 製作:デヴィッド・サスキンド、オードリー・マース 脚本:ロバート・ゲッチェル撮影:ケント・L・ウェイクフォード 編集:マーシア・ルーカス 音楽:リチャード・ラサール
出演:エレン・バースティン、クリス・クリストファーソン、アルフレッド・ルッター、ジョディ・フォスター、ハーヴェイ・カイテル、ヴァレリー・カーティン、ローラ・ダーン、レリア・ゴルドーニ