『イーディ:チャオ!マンハッタン』イーディ・セジウィック★60'sN.Y.アンダーグラウンドのポピズムの女神
2004年 07月 11日
そして、その後もイーディーに関する書籍を読んだりしているとアンディ・ウォーホルのファクトリーのミューズだったと知る。60年代を突き抜けたお方が此処にも居たのだった。ドラッグに溺れ身体をボロボロにしていく。当然お仕事も無くなる...荒んだ生活と精神。それでも、綺麗だった、可愛かった。ドラッグと精神病院を出たり入ったり、そんな時期にかのヘルス・エンジェルに拘わったりと散々な日々を送る彼女に久しぶりにお仕事がやって来た。それがこの『チャオ!マンハッタン』だった。内容はどうだろう?セックスとドラッグに溺れて破滅への道を歩んでいるイーディーそのものという感じ。後味は決してよいものではなかった。でも、ただ笑うイーディーの顔が忘れられない、綺麗だから。でも、もう待ち受けるものは「死」しか無かった。そんな破滅していくイーディーをドキュメンタリー然と捉えた監督は凄い!でも、1971年制作なのに発表されたのは1982年になってからと暫く封印されていた。
1971年7月にこの映画で知り合った青年とカリフォルニアで結婚生活を送る。幸せな日々は束の間...1971年11月に他界。死因は睡眠薬の多量摂取からだと。陽に焼けた白いウエディング・ドレスを着て幸せそうな笑顔のお写真、これもまた私の脳裏に焼き付いたまま。ウォーホルやディランの寵児であり60年代を体現していた一人の女性。60年代半ばのN.Y.アンダーグラウンドのアートシーン、ポピズムの女神だった。ウォーホルは語っていた「イーディーは片時も静止しない。眠っている時でさえ両手を大きく広げて動かしているんだ。すべてがエネルギーって子だった。」と。そんなイーディーをカメラに写すウォーホルは楽しくて仕方なかっただろう。しかし、普通の生活には障害と成ることが多かったのではないだろうか?なので、駆け抜ける様に28歳の若さで美しいままこの世を去ったのかも...。
1971年・アメリカ映画
監督:ジョン・バルマー、デビッド・ワイズマン
脚本:キム・フォウリー、キム・ミルフォード
出演:イーディ・セジウィック、ウェスリー・ヘイズ、イザベル・ジュエル、ロジェ・ヴァディム、アレン・ギンズバーグ、クリスチャン・マルカン