あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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ビネッテ・シュレーダー(BINETTE SCHROEDER)★美しく幻想的な絵と矢川澄子さんの素敵な翻訳に魅せられて

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★ビネッテ・シュレーダー(Binette Schroeder)は1939年、ドイツ・ハンブルグ生まれの画家。スイスのバーゼルの実業学校で商業美術、印刷、石版画を学ぶ。1969年の処女作『お友だちのほしかったルピナスさん』で、ブラチスラバ世界絵本画展金のりんご賞を受賞される。以後、国際的な絵本作家として活躍するビネッテ・シュレーダーですが、ご主人であるペーター・ニクル氏と1971年にご結婚後は夫婦共同作品が多く、とりわけ『わにくん』は1975年に、ライプチヒ図書展の「世界で最も美しい本賞」を受賞された代表作の一つです。この作品はナイルの洒落たワニ君を主人公に、人間社会への風刺がユニークに描かれているもの。どこか不思議な緊張感漂うシュールな画風とファンタジックな世界がとても好きです。『お友だちのほしかったルピナスさん』の主人公はお人形で、お友だちの鳥のロベルト、パタコトンやハンプティ・ダンプティとの冒険譚で幻想的な人形劇のような風情の素敵な絵本です。
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1989年の『グリム童話 かえるの王さま』の絵もやはり幻想的で好きな色彩で焼きついています。ビネッテ・シュレーダーは他にもボーモン夫人作の『美女と野獣』(1986年)や、ミヒャエル・エンデ作の『影の縫製機』(1982年)、『満月の夜の伝説』(1993年)を絵本にしたものなど、どれも夢のような中間色の色合いの静寂さと緊張感が同居したような佇まいです。また、ややゾクっとする不気味さと愛らしさの同居とも云えるのかもしれません。「矢川澄子さんの翻訳本」とあれば、直ぐに反応してしまうようになったのはいつ頃からだろうか...。このビネッテ・シュレーダーという素敵な絵本の世界に導いてくださったのも矢川澄子さんの翻訳であった『グリム童話 かえるの王さま』(1989年)と『ほらふき男爵の冒険』(1977年)を続けて読んだのが最初です。ビネッテ・シュレーダーの全作品を読んではいないのですが、1999年の『ラウラとふしぎなたまご』(翻訳:ささきたづこ)の少女ラウラとハンプティ・ダンプティのチューリップの森での冒険譚もやはり素敵でした。絵本というと子供のためのご本のように想われてしまいそうですが、私は「絵」を眺めることが好きで、ファンタジックな世界が広く好きになってしまったもので、たまらなく魅惑的な世界なのです。素晴らしい絵(画家)と多くを語らないことばたち。時には、その絵の存在の方が大きすぎ、ことばを超えるようなことも。古く生き続ける有名なルネッサンス絵画も愛らしい絵本の挿絵も優劣などなく、私に本に書かれていない言葉を届けてくださるのです。そんな絵に出合うと嬉しくて心がときめきます。絵は時に詩にもなりメロディを奏でる。そんな瞬間が時々あるのですが、それも独りよがりな夢なのでしょうが至福の瞬間とも云えるのです☆
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※画像は上から『お友だちのほしかったルピナスさん』『グリム童話 かえるの王さま』『ラウラとふしぎなたまご』より♪
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by claranomori | 2010-10-13 19:15 | 童話・絵本・挿絵画家