あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『ばらの精』 詩:テオフィル・ゴーティエ『死の喜劇』より 曲:エクトル・ベルリオーズ『夏の夜』より

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★先述のディアギレフ・バレエ団(バレエ・リュス)による『薔薇の精』の初演(1911年)のバレエ音楽はエクトル・ベルリオーズが、カール・マリア・フォン・ウェーバーの『舞踊への勧誘』をオーケストラに編曲したもの。本来、この美しい歌曲はテオフィル・ゴーティエの『死の喜劇』の詩集(1838年)を友人でもあるベルリオーズがピアノ伴奏付きで1841年に『夏の夜』と題して発売された、「ヴィラネル」「ばらの精」「入り江の辺り(ほとり)」「去りし人(君なくて)」「墓地で(月の光)」「未知の島」の6曲からなる静謐な詩的作品。

『ばらの精』 詩:テオフィル・ゴーティエ

少女らしい夢をみている
あなたのまぶたをあけて下さい,
僕はばらの精です
ゆうべの夜会にあなたがつけたバラ。

如露が流した銀の涙を
真珠のようにちりばめた僕を摘んだあなた
星空の下をいつまでも
僕をつれて歩いて下さいましたね。

あなたこそは僕の生命《いのち》を奪《と》った女《ひと》
どんなに追い払おうとなさってもだめです
くる夜もくる夜もあなたの枕辺を
訪れ踊る僕はばらの精。

訳:支倉寿子

お二人ともロマン派という流れの中に生きておられた。ベルリオーズは文学にも精通していたお方であり、ゴーティエは美術批評家としても優れたお方。詩や曲よりも批評の方がよく売れたという。ボードレールやゾラも批評を多く書かれていた。このような繋がりを想うと実に愉しいのだけれど、ロマン・ロランは「文学者があまり音楽に興味を持たなかった」と(ボードレール、スタンダール、マラルメは例外!)。個人的にはガブリエル・フォーレの歌曲をより多く聴いているので、さらにベルリオーズを聴こうと想ってもいる。フランス・ロマン主義だけではなく、「ロマン主義」を汲む、あるいは"ロマン主義的な"作品たちと実に相性が良い私。なんというのか、とても心が落ち着く処とでも云えそうな。なので、文学が好きで、音楽が好きで、映画が好きで、バレエや舞踏が好きで、絵画が好きなお気楽な鑑賞者の優美な夢想、時に憂鬱なメルヒェンへと逃亡するのでもある。

※上の画像は左がベルリオーズで、右がゴーティエです♪
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by claranomori | 2010-09-08 03:28 | 19世紀★憂愁のロマンと美