人気ブログランキング | 話題のタグを見る

あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

『地獄に堕ちた勇者ども』 (ルキノ・ヴィスコンティ監督) 死ぬまでにあと何十回再見するだろう★

『地獄に堕ちた勇者ども』 (ルキノ・ヴィスコンティ監督) 死ぬまでにあと何十回再見するだろう★_b0106921_6332638.jpg
残暑が厳しい(昨年よりはずっと冷夏だけれど)のは毎年のこと。どうにか生きております。お優しい友人達からさり気なく、でも、思いやりに満ちたメールなどを頂いております(マンモスペコリ)♪

相変わらずの作業に埋もれる毎日。体調不良は続くけれど気分だけは元気。その秘訣はやはり好きな音楽や映画を鑑賞して得られる不思議なエネルギー(栄養)。それでも、毎日泣いている。馬鹿みたいに泣いている。そんなテーマの作品ばかりを選んでしまう。映画感想をメモしておかないと!と思いながらもなかなか...。

私はルキノ・ヴィスコンティ映画が大好き!10代からずっとあの美学に感化され続けている。ただ綺麗なだけの映画ではないので幾度も再見を繰り返す。常に新鮮な想いを抱き思考する。そして、その果てしない深遠に慄く。”戦争を知らない子供たち”である私、バブル時代をのんしゃら過ごしてきた私。『地獄に堕ちた勇者ども』はもう10回以上は観ているけれど、まだまだ再見を繰り返すだろう。同じ映画を10回以上も観る作品って、そんなに多くは存在しない。好きな俳優方が集結していること、不謹慎かもしれないけれどナチス将校姿が好きなこと(美的に)、そして、戦争による悲劇を追求してしまう私がいる。『愛の嵐』が最初に好きになった洋画である。また、アンネ・フランクの伝記を幼い頃に読み心に突き刺さったもの、その痛みのようなものの中には目を見据えて凝視せねばならぬものがあるように思う。子供たちが主役の映画が好きだけれど、色々観てしまう。そんな中、最近ようやく自覚してきたのだけれど、私は同じ位に、重なるテーマも含めて”同性愛”に敏感に反応してしまう。好きなのだ!何故かは分からない。けれど、哀しい程に好きで胸が痛くなるということは確か。

久々に傑作と云える映画を見た。生涯忘れがたい映画作品の一つになろう。この壮重にして暗鬱、耽美的にして醜怪、形容を絶するような高度の映画作品を見たあとでは、大ていの映画は歯ごたえのないものになってしまうにちがいない。

このように三島由紀夫氏も讃美された映画。希望の光を微塵も残さずに終えるこの『地獄に堕ちた勇者ども』は、今を生きる私たちの歴史に関係している。ナチズムによる悲劇。断罪されずにいた事実を元に脚本化されたヴィスコンティにしか描ききれない滅びゆく美。デカダン映画としてだけではなく、政治映画でもある。
『地獄に堕ちた勇者ども』 (ルキノ・ヴィスコンティ監督) 死ぬまでにあと何十回再見するだろう★_b0106921_6335033.jpg
ブログというものを2004年頃から始める。使い方が分からなくてパソコンに疎い私に使いやすいサイトを教えて頂き時々綴っていたけれど、最初のサイトに戻り「好きな映画だけ」の感想や覚え書きをこれからも継続することにした。先日移行したばかりで、画像が表示されない箇所や段落が無くなったりと不具合もまだまだ多いので修正しながら続けて行こうと思う。此方に綴ったものを纏めたりもしないと、自分で何を書いたか、書いたつもりが無かったりもするので。「美しき菫色の刻に愛を込めて」と題していたこと。このテーマは私にはやはりとても重要なもの。なので、自分の言葉に責任を持つ上での私見、感想ですのでご理解ください。回りくどい言い方のようですが、私は小学生の頃から好きなものを批判されてきたこと。その理由が分からず口籠る時期も経て、今も愛する世界が深まるばかりである気持ちを優先したいと思います。おかまロック、女の子みたい、ヘンタイ、ロリコン、ファザコン、少女趣味、病的だ...とまあ!色々言われ戸惑いながら生きてきた。好きな世界を愛する気持ち。その揺るぎないものは何かは自分でも分からないけれど。
by claranomori | 2009-08-23 08:30 | ♥ルキノ・ヴィスコンティ