あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『ルイーズとケリー』のふたりの少女♪ 監督:ジェーン・カンピオン

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ジェーン・カンピオン監督の1986年の長編第一作となる『ルイーズとケリー』。長編と言っても76分なのであまり長くはない。ジェーン・カンピオン監督は常に冷静に少女たちを描くお方だと思う。このふたりの少女ルイーズとケリーの高校入試時期から9ヶ月程の期間を時間を遡って描いてゆく。お話の始まりは同級生の少女のドラッグによる死から。対照的なふたりの少女は親友。けれど、この9ヶ月で環境も変わり心の距離も出てきた。ケリーとルイーズは正反対の部分が多いけれど似ているようでもある。ケリーの問題は先ず、継父と折が合わないことの不幸。難関校の入試に受かったふたりは歓喜する。その笑顔で終える。淡々と時間が巻き戻されてゆく中、観ている私の心は案外冷静だった。けれど、ラストの(最初の)ふたりが抱き合い喜ぶ笑顔と歓喜の声!その場面でグッと胸が詰まってしまったのか涙が出てきた。そんな余韻を残す淡い映画。
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好き嫌いの分かれるジェーン・カンピオン監督のようだ。この1986年の映画の公開は1997年なので、『ある貴婦人の肖像』の後。その前には『ピアノ・レッスン』がある。80年代的な髪型やファッション。特に印象深く残っているのはルイーズのスカートの丈。そして、15歳頃の少女たちの制服と初々しい脚かな。僅か9ヶ月の間にルイーズのワンピースの丈は長くなっている。母親はルイーズがこれからさらに成長することを知っているので少し余裕のある制服に決める。その時のルイーズの不機嫌さは私にはよく分かるものだった。15歳。個人差があれども子どものようで大人へと一歩ずつ...。そんな思春期の少女にはスカートの丈5センチや10センチはとても大きなこと。私も高校の制服を購入する際に母が少し大きめのものにした時を覚えている。なんだかかっこ悪い気がした。

同じ高校に進学出来たというのに、ケリーの継父はその学校が嫌いでケリーを違う高校へと決める。ふたりまだ先一緒に過ごせることを願い、それが叶ったというのに!気に入らない継父だった。でも、そういうこともあるのだろう。自分たちの意思では何ともならないことも。ケリーはよくルイーズのお家に遊びに来て泊まることも。お台所で一緒に歌いながら踊ったりする場面も好き!お互いボーイフレンドも出来手紙のやり取りは続いているけれど、嘗てのような感情ではない。その先は分からないけれど、そんな年頃の少女の姿を描いた作品。ケリーがルイーズに宛てた手紙の一部より♪

”汝の心の欲するままに”
今日入試の結果が分かる
待ちきれない
落ちてたら自殺するわ
どっちか落ちたら二人とも
行かない約束
四年間も一人なんてイヤよ
誤字だらけね
減点されるかな?
合格したら同じクラス?
心配ごとがいっぱい
おまじないするわ
このペンもだめ
手紙を書き始めて8本目よ
ピザ屋でもらったの
去年みんなで行ったお店よ


※ルイーズ役のエマ・コールズはこの映画が初出演のようで、黒い髪のショートカット。でも本来はブロンドの長い髪の少女だったそうだ、当時14歳。また、ケリー役のクリス・ビデンコは今も女優の道を続けていて、ジェーン・カンピオン監督の1984年の短編映画である『AFTER HOURS』にも出演しているそうだけれど未見。いつか観てみたい☆

ルイーズとケリー/TWO FRIENDS
  1986年・オーストラリア映画
監督:ジェーン・カンピオン 製作:ジャン・チャップマン 脚本:ヘレン・ガーナー 撮影:ジュリアン・ペニー 音楽:マーティン・アーマイガー 出演:エマ・コールズ、クリス・ビデンコ、クリス・マッケイド
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by claranomori | 2009-03-06 23:44 | 銀幕の少女たち・少女映画