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あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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赤毛の少女アン・シャーリー☆ルーシー・モード・モンゴメリの『赤毛のアン』 絵:東逸子

赤毛の少女アン・シャーリー☆ルーシー・モード・モンゴメリの『赤毛のアン』  絵:東逸子_b0106921_20225965.jpg
ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』。アリスのモデルにはアリス・リデルという実在の可愛い少女がいた。『赤毛のアン』のアン・シャーリーは、作者であるL.M.モンゴメリご自身の少女時代、そして生涯の腹心であったと想う。カナダの大自然を想像する...プリンス・エドワード島。私は子供の頃から前と横の髪が特に赤く、よく”赤毛”と言われていた。なので『赤毛のアン』は最初はあまり好きではなかった。でも、今でもずっと私の心の住人である大切な少女♪赤毛でそばかす顔でやせっぽっちな少女、アンの生活や成長を描き続けたモンゴメリのアン・シリーズの小説たちや映画やアニメや絵本たち。甘ったるい少女物語とはじかれることもあったけれど、私はアンの強い信念や希望、豊かな想像力や美しきロマンを愛する心...どれも大好き!もうひとりの少女ダイアナ・バリーはアンの心の許せる生涯の親友。ふたりは”腹心の友”を誓う。アンは美しい少女ダイアナの黒い髪、黒い瞳、薔薇色の頬に魅了される。ダイアナもアンの個性豊かなロマンティックな想像力に惹かれる。孤児院を転々として来た少女。”プリンス・エドワード島でいちばん幸せな女の子”と想えた時のアンを想う。普遍的なこと。私が女の子として生まれ育ち大人になって生きている中で、今もこのアンから学ぶことは大きい。それは永遠なのかもしれない。両親を失い11歳から孤児となった不遇なアン。でも、天才的な想像力で小さなことにでも歓びを見い出し美しい世界を見つけ出す、その希望に満ちた光り輝く前向きな姿勢は読む(観る)私に勇気を与えてくれる。今も何故だか綴りながら泣いてしまう。

あなたは良き星のもとに生まれ、精と火と露より創られた。

モンゴメリはカナダのお方ながら英国的なふとした瞬間が嬉しい。この題辞はヴィクトリア朝時代の英国詩人ロバート・ブラウニングの『エヴリン・ホープ』の一節より。誠実で心優しきアンは少女であるけれど、それは男の子だって同じだと想うし年齢も関係ないと想う。”善良”という言葉は安易過ぎ使うと変だろうか。世の中はそう綺麗でもないと知ってしまった...でも美しい!私は心豊かに生きてゆくために敢えて汚いものは見たくない。それでも見えるし聞こえたりする...その中で生きている。アンのように素晴らしい心を持てば生涯の友も持てるし幸福だと想える時を過ごせる。いつの間にか私はそのように生きている気がする。アンのように豊かな心ではないけれど光を求めて生きるための術を、私が美しいと想う世界から得ているような。”頑なさ”という点は共通しているかな、と想うと嬉しい☆
by claranomori | 2009-01-10 20:50 | 本の中の少女たち・少年たち