あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『何がジェーンに起ったか?』 ブランチ(ジョーン・クロフォード)とジェーン(ベティ・デイヴィス)姉妹

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とても好きな映画のひとつである『何がジェーンに起ったか?』は1962年のロバート・アルドリッチ監督作品。原作はヘンリー・ファレル。最初に観たのはテレビ放送で、その初見から強い印象を受けたもの。「映画の宝石箱」のブログに以前『八月の鯨』が好きで少し綴ったことがある。私はベティ・デイヴィスを最初に知った作品は『イヴの総て』だと想うのだけれど、同一人物だと思えない程だった。その時、既にご病気だったと後に知り、”女優”というようなものを強く感じた。私が映画を好きで観始めたのは音楽を好きになるよりも前なので70年代作品にとても好きなものが多かった。そして、今もやはり映画は大好きなので時間が足りない状態の日々。

此処は『少女愛惜』。何故、この年老いた姉妹が?と想われるお方もおられるかもしれない。ところが、私には大問題なのである!このベティ・デイヴィス扮するジェーンはベビー・ジェーンという子役スターとして人気を博していた。その頃の姉ブランチ(ジョーン・クロフォード)はそんな妹を羨ましくも嫉妬していた。後に姉がスターとなり立場は逆転する。しかし、自動車事故により半身不随となってしまうブランチ。そんな姉妹は古いお屋敷でひっそりと生活している。家政婦の女性が出入りする程度で、車椅子生活の姉は何かと不憫である。次第に妹ジェーンは美しい姉に対して抱いてきたと想われる鬱積したものが狂気に向いだす。陰湿な復讐を始めるのだけれど、その様は見事!というしかない。ここでもやはり”女優”という力量を見せつけられる。凄い!どちらも凄いと想うけれど、妹ジェーンの今はすっかり老醜の至りながらも子役時代の華やかな頃が纏わりついている。子供時代の想い出や体験は永遠に忘れることはないといつも想う私。それらは楽しい想い出もあれば悲しい想い出、辛い想い出たち...。モノクロームの映像は姉の気品と美しさ、不自由な身を黒い衣装で、妹は厚化粧の白塗りに真っ赤な口元、そして白いフリルのお洋服にロールされた髪型...このジェーンの様相は時に醜悪でもあり愛らしくもある。それはベティ・デイヴィスの様々な表情などにも言える。サイコ的でもありゴシックホラー的でもあると私は想う作品。緊張感で一気に観終える終盤の意外な展開。海辺でアイスクリームを買い、踊り舞うジェーンの姿は眩しい...深い余韻を残し私の心を捉え続けている。実際に姉妹女優のお方もおられるし、ベティ・デイヴィスとジョーン・クロフォードは共に名女優。そんな共演(競演)の中での秘話なども色々あるようだ。嘗て、ジョーン・クロフォードとグレタ・ガルボの挨拶事件(勝手にそう名付けている)等など...真相は分からなくていい。

※昨年ポール・ニューマンがお亡くなりになられた。まだ何処にも綴っていないけれど、私だって哀しい...旧友のロバート・レッドフォードとの番組を昨年BSで観た。お互いに年老いていたけれど素敵だった。その番組の中で、年老いることについて、ポール・ニューマンが語っていた言葉。”ベティ・デイヴィスがこう言っていたよ。臆病者は老人には向かない。”と☆

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何がジェーンに起ったか?
WHAT EVER HAPPENED TO BABY JANE?

        1962年・アメリカ映画
監督:ロバート・アルドリッチ 原作:ヘンリー・ファレル 脚本:ルーカス・ヘラー 撮影:アーネスト・ホーラー 音楽:フランク・デ・ヴォール 出演:ベティ・デイヴィス、ジョーン・クロフォード、アンナ・リー、ヴィクター・ブオノ
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by claranomori | 2009-01-08 05:30 | 往還する女と少女