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あまりにも私的な少女幻想、あるいは束の間の光の雫。少女少年・映画・音楽・文学・絵画・神話・妖精たちとの美しきロマンの旅路♪


by chouchou
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『星の王子さま』 王子さま(スティーヴン・ワーナー) 監督:スタンリー・ドーネン♪

『星の王子さま』 王子さま(スティーヴン・ワーナー) 監督:スタンリー・ドーネン♪ _b0106921_1244674.jpg
1943年に刊行されたフランスの作家アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの有名な童話『星の王子様』の原作を、スタンリー・ドーネン監督が1974年にミュージカル映画化されたもの。サン=テグジュペリの不朽の名作は今も子供も大人も読み続けているけれど、作者であるご本人は翌年に飛行中に消息を絶ってしまった(第二次世界大戦勃発の時期)。サン=テグジュペリご自身もパイロットであった。私が子供の頃、この童話を読んだ折よりも今の方がずっとこのお話の深さ、言葉の数々に心打たれるものである。なので、今も世界中で読み継がれているのだろうとも想う。

この映画はミュージカルなので音楽もとても素晴らしい!脚本のアラン・ジェイ・ラーナーと音楽のフレデリック・ロウのコンビ、小さな王子さまが出会うヘビやキツネたちも名優揃い。小さな星からやって来た王子さま役のスティーヴン・ワーナー君は1966年・英国ロンドン生まれなので、撮影当時は7~8歳位で愛らしい。真っ白な肌にブロンドの髪も良いけれど、やはりこの頃ならではのお声がたまらなく可愛くて優しい。この王子さまは星でバラを愛し育てていたけれど、そのバラはわがままでもあった。”なぜ、必要の無いトゲがいるのか?”という会話、そして、永久不変の私の大好きな言葉、ヘビ(ジーン・ワイルダー)が王子さまとお別れの時に、”忘れないで。大切なものは目に見えないんだよ。”と贈る。”大切なものは何だろう?”と王子さまは幾つもの星を巡り、砂漠で不時着したパイロット(リチャード・カイリー)と出会う。このパイロットは子供の頃からウワバミが象をのんだ絵を描き大人たちに見せると”帽子にしか見えない”と笑われてばかり...そんな冒頭から既に”見える、見たものが大切でもなく、見えないものを想像してみると...”というようなことを考えながら観る大人になった私がいた。青二才ながら伊達に歳を重ねているのでもないかな。しょっちゅう想うこと。”美しい”とか”優しさ”とは上辺だけ見せかけだけでは心に響かないと。”眼に見えないものの大切さ”に日々感謝して生きている。目の保養になる美しさもあるけれど、想像し思考する中で感じられるものたちの方が私にはずっとずっと大切に想う。なので『星の王子様』が好きなのでもある☆

以前フランスに行った時、甥っ子たちのお土産に星の王子様のフィギュアのようなものを2種類買った。それらは今も彼らの机の上にいる。このお話を彼らがまだ幼い頃に読んであげたのだけれど、大きくなった今はどう想うだろうか...今度そおっと尋ねてみよう♪
『星の王子さま』 王子さま(スティーヴン・ワーナー) 監督:スタンリー・ドーネン♪ _b0106921_1243295.jpg

星の王子さま/THE LITTLE PRINCE
     イギリス映画・1974年
監督:スタンリー・ドーネン 原作:アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 脚本:アラン・ジェイ・ラーナー 撮影:クリストファー・チャリス 音楽:フレデリック・ロウ 出演:リチャード・カイリー、スティーヴン・ワーナー、ボブ・フォッシー、ジーン・ワイルダー、ジョス・アックランド、ドナ・マッケニー
by claranomori | 2009-01-05 11:59 | 銀幕の美少年・少年映画